メタアナリシス:COPDに対する高用量NACは急性増悪を抑制
2014年 01月 17日
COPDに対するNACについては、HIACE試験が有名でしょうか。
・HIACE試験:高用量N-アセチルシステインはCOPD患者の末梢気道機能を改善、急性増悪の頻度も減少
NACを投与するのであれば、現時点ではやはり高用量のほうが望ましいかもしれません。
Shen Y, et al.
Effect of High/Low Dose N-Acetylcysteine on Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A Systematic Review and Meta-analysis.
COPD. 2013 Dec 30. [Epub ahead of print]
背景:
COPDは遷延性の気流制限、気道分泌物過多、酸化ストレス、気道炎症によって特徴づけられる世界的に主要な死因の1つである。N-アセチルシステイン(NAC)は抗酸化作用と抗炎症作用を持っているがCOPD患者における利益については不透明である。
方法:
Cochrane、Medline、Embaseの電子データベースによる検索をおこない、COPD急性増悪に対する高用量および低用量のNACについてメタアナリシスをおこなった。
結果:
11試験が適格基準を満たした。
高用量NACは急性増悪の総数(リスク比0.59、95%信頼区間0.47~0.74、p < 0.001)、少なくとも1回の急性増悪を経験した患者の減少(リスク比0.76、95%信頼区間0.59~0.98、p = 0.03)に寄与した。低用量NACはJadadスコア3以下のサブグループ解析では有意な急性増悪抑制効果がみられ(リスク比0.69、95%信頼区間0.61~0.77、p < 0.001)、スコア3を超えるものでは有意な効果はみられなかった(p = 0.59)。また低用量NACは急性増悪の総数についても有意な効果はなかった(リスク比0.97, 95%信頼区間0.68~1.37, p = 0.85)。一秒量に対する効果は高用量および低用量NACのいずれも効果は観察されなかった(p=0.85)。
結論:
長期的な高用量NAC治療はCOPD急性増悪の頻度を減少させるかもしれない。しかし、低用量NACの効果については不明である。さらなる研究が望まれる。
・HIACE試験:高用量N-アセチルシステインはCOPD患者の末梢気道機能を改善、急性増悪の頻度も減少
NACを投与するのであれば、現時点ではやはり高用量のほうが望ましいかもしれません。
Shen Y, et al.
Effect of High/Low Dose N-Acetylcysteine on Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A Systematic Review and Meta-analysis.
COPD. 2013 Dec 30. [Epub ahead of print]
背景:
COPDは遷延性の気流制限、気道分泌物過多、酸化ストレス、気道炎症によって特徴づけられる世界的に主要な死因の1つである。N-アセチルシステイン(NAC)は抗酸化作用と抗炎症作用を持っているがCOPD患者における利益については不透明である。
方法:
Cochrane、Medline、Embaseの電子データベースによる検索をおこない、COPD急性増悪に対する高用量および低用量のNACについてメタアナリシスをおこなった。
結果:
11試験が適格基準を満たした。
高用量NACは急性増悪の総数(リスク比0.59、95%信頼区間0.47~0.74、p < 0.001)、少なくとも1回の急性増悪を経験した患者の減少(リスク比0.76、95%信頼区間0.59~0.98、p = 0.03)に寄与した。低用量NACはJadadスコア3以下のサブグループ解析では有意な急性増悪抑制効果がみられ(リスク比0.69、95%信頼区間0.61~0.77、p < 0.001)、スコア3を超えるものでは有意な効果はみられなかった(p = 0.59)。また低用量NACは急性増悪の総数についても有意な効果はなかった(リスク比0.97, 95%信頼区間0.68~1.37, p = 0.85)。一秒量に対する効果は高用量および低用量NACのいずれも効果は観察されなかった(p=0.85)。
結論:
長期的な高用量NAC治療はCOPD急性増悪の頻度を減少させるかもしれない。しかし、低用量NACの効果については不明である。さらなる研究が望まれる。
by otowelt
| 2014-01-17 00:30
| 気管支喘息・COPD