CPFEの肺癌のリスクはIPFと同等
2014年 01月 27日
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個人的な意見ですが、現時点ではCPFEはIPF+COPD以上として議論のできる概念ではないように思います。組み合わせた病態以上の“何か”があれば、疾患概念として議論すべき土俵に初めて上がるものだと考えます。
Nakwon Kwak, et al.
Lung cancer risk among patients with combined pulmonary fibrosis and emphysema
Respiratory Medicine, in press.
背景:
CPFE(combined pulmonary fibrosis and emphysema)は肺癌と関連性があるかもしれないが、他の疾患との比較研究は存在しない。われわれは、CPFE患者の肺癌のリスクを特発性肺線維症(IPF)および肺気腫のある患者と比較した。
方法:
2000年1月から2011年12月の間に、ソウル大学病院において胸部CTを用いてCPFE、IPF、肺気腫と診断された患者の診療録をレトロスペクティブにレビューした。CPFE患者は1:1:2の割合でIPF、肺気腫の患者とマッチされた。主要アウトカムは、肺癌と診断されるまでの期間とし、Cox比例ハザード回帰分析によって評価した。
結果:
48人のCPFE患者、48人のIPF患者、96人の肺気腫患者が本研究に組み込まれた。55人の肺癌が発生した。CPFE群は肺癌リスクが最も高かった(補正ハザード比4.62, 95%信頼区間1.58-13.55)。IPF患者もそれに匹敵するくらいのハザード比であった(補正ハザード比4.15, 95%信頼区間1.03-16.78)。CPFEとIPF患者の間には統計学的に有意差はなかった。加えて、CPFE群は肺気腫群と比較して肺癌あるいは死亡のリスクが高かった(補正ハザード比4.62, 95%信頼区間2.25-9.47)。
結論:
CPFEおよびIPF患者は肺気腫患者よりも肺癌のリスクが高かったが、リスクとしてはCPFEとIPFはほぼ同等であった。
by otowelt
| 2014-01-27 00:48
| びまん性肺疾患