ATS2014:EBUS専用気管支鏡は経鼻挿入でも大丈夫!
2014年 05月 21日

EBUS専用の気管支鏡は結構太いです。なので、いくら鎮静をかけて安全だと言われても鼻が痛くなるのでは・・・・。
C39
A. Delage, et al.
Comparison Of Oral And Nasal Bronchoscope Insertion For Endobronchial Ultrasound: A Randomized Trial
[Publication Number: A4383]
背景:
縦隔リンパ節診断におけるEBUSは安全かつ有効な手技である。しかし、鼻からルーチンに挿入する操作についての検討はなされたことがない。われわれは、EBUSを経口あるいは経鼻で挿入する操作にランダムに割り付け、患者の症状・満足度や診断能について調べた。
方法:
われわれの施設でEBUSを施行された患者が連続して登録された。インフォームドコンセントは全患者から得た。手技はミダゾラムおよびフェンタニルを用いた鎮静下で行われた。患者は1:1で経鼻あるいは経口でランダムに気管支鏡が挿入されされた。また経鼻挿入ができない患者は経口で実施した。EBUS手技の特性、合併症などが記録された。処置2時間後、患者は10点のスケールによって症状や満足度について調査された。
結果:
2012年12月から2013年6月までに220人の患者が登録された。204人の患者(104人が経鼻、100人が経口)の解析が可能であった。経鼻挿入に割り付けられた患者のうち、75.6%が実際に挿入可能であった。患者背景等については両群ともに差はみられなかった。経鼻挿入した患者のうち1人が軽度の鼻出血を呈した。患者の症状や満足度について両群ともに差はみられなかった。また、診断能(57.7 vs 62.7%, p=0.41)や適切な検体が採取できたかどうか(94.5 vs 96.3%, p=0.51)についても同等の結果であった。
結論:
EBUSは経鼻でも経口でも安全に実施でき、診断能も問題なかった。
by otowelt
| 2014-05-21 07:41
| 気管支鏡