メタアナリシス:非小細胞肺癌に対するファーストライン治療のEGFT-TKIと抗癌剤の比較
2014年 07月 09日
EGFR-TKIと比較になった点滴抗癌剤のレジメンが異なるため一概に比較はできないと思いました。
Haaland B et al.
Meta-analysis of first-line therapies in advanced non-small-cell lung cancer harboring EGFR-activating mutations
J Thorac Oncol. 2014 Jun;9(6):805-11.
背景および方法:
チロシンキナーゼ阻害薬であるゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブはEGFR遺伝子変異を持つ進行非小細胞肺癌に対して、他の抗癌剤と比較されてきた。このメタアナリシスでは、これらを比較した臨床試験データを抽出した。
キーワードによって文献を検索し、log-linear混合効果モデルを用いて直接あるいは間接メタ推定を行った。
結果:
ファーストライン治療におけるゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブを抗癌剤と比較した過去5年間の第3相ランダム化比較試験は8試験だった。無増悪生存期間のハザード比のメタ推定はゲフィチニブ vs 抗癌剤で0.44(95%信頼区間0.31~0.63、95%予測区間0.22~0.88)、エルロチニブ vs 抗癌剤で0.25(95%信頼区間0.15~0.42、95%予測区間0.11~0.55)、アファチニブ vs 抗癌剤で0.44(95%信頼区間0.26~0.75、95%予測区間0.20~0.98)、エルロチニブ vs ゲフィチニブで0.57(95%信頼区間0.30~1.08、95%予測区間0.24~1.36)、アファチニブ vs ゲフィチニブで1.01(95%信頼区間0.53~1.92、95%予測区間0.41~2.42)、 エルロチニブ vs アファチニブで0.56(95%信頼区間0.27~1.18、95%予測区間0.22~1.46)だった。 (文献より引用:無増悪生存期間)
奏効率と病勢制御率についても同様の結果であった。 (文献より引用:奏効率・病勢制御率)
ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブが全生存期間を延長させるというエビデンスは確認されなかった。
結論:
ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブは従来の抗癌剤を上回る、無増悪生存期間、奏効率、病勢制御率が得られたが、各薬剤間の差は有意なものではなかった。
Haaland B et al.
Meta-analysis of first-line therapies in advanced non-small-cell lung cancer harboring EGFR-activating mutations
J Thorac Oncol. 2014 Jun;9(6):805-11.
背景および方法:
チロシンキナーゼ阻害薬であるゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブはEGFR遺伝子変異を持つ進行非小細胞肺癌に対して、他の抗癌剤と比較されてきた。このメタアナリシスでは、これらを比較した臨床試験データを抽出した。
キーワードによって文献を検索し、log-linear混合効果モデルを用いて直接あるいは間接メタ推定を行った。
結果:
ファーストライン治療におけるゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブを抗癌剤と比較した過去5年間の第3相ランダム化比較試験は8試験だった。無増悪生存期間のハザード比のメタ推定はゲフィチニブ vs 抗癌剤で0.44(95%信頼区間0.31~0.63、95%予測区間0.22~0.88)、エルロチニブ vs 抗癌剤で0.25(95%信頼区間0.15~0.42、95%予測区間0.11~0.55)、アファチニブ vs 抗癌剤で0.44(95%信頼区間0.26~0.75、95%予測区間0.20~0.98)、エルロチニブ vs ゲフィチニブで0.57(95%信頼区間0.30~1.08、95%予測区間0.24~1.36)、アファチニブ vs ゲフィチニブで1.01(95%信頼区間0.53~1.92、95%予測区間0.41~2.42)、 エルロチニブ vs アファチニブで0.56(95%信頼区間0.27~1.18、95%予測区間0.22~1.46)だった。
奏効率と病勢制御率についても同様の結果であった。
ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブが全生存期間を延長させるというエビデンスは確認されなかった。
結論:
ゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブは従来の抗癌剤を上回る、無増悪生存期間、奏効率、病勢制御率が得られたが、各薬剤間の差は有意なものではなかった。
by otowelt
| 2014-07-09 00:23
| 肺癌・その他腫瘍