抜管後の酸素療法はベンチュリマスクよりもネーザルハイフローの方が有用
2014年 08月 08日
抜管後のネーザルハイフローについての報告です。当院でも最近よく使っています。
Maggiore SM, et al.
Nasal High-flow vs Venturi Mask Oxygen Therapy After Extubation: Effects on Oxygenation, Comfort and Clinical Outcome.
Am J Respir Crit Care Med. 2014 Jul 8. [Epub ahead of print]
背景:
通常抜管後には酸素投与がおこなわれる。いくつかのデバイスが使えるが、その効果を評価したデータは不足している。
目的:
ベンチュリマスクと比較して、ネーザルハイフローが抜管後の吸入酸素濃度を設定するためのPaO2値に与える影響を調べる。セカンダリエンドポイントは、患者の快適性、有害事象、臨床的アウトカムとした。
方法:
このランダム化比較試験において105人のP/F比が300以下の抜管直前の患者を登録した。52人がベンチュリマスク、53人がネーザルハイフローに割り付けられた。
結果:
P/F比、インターフェイスによる患者の快適性、気道乾燥症状(NRS10点満点で聴取)、インターフェイスのずれ、酸素飽和度低下、人工呼吸器使用の必要性、再挿管のアウトカムが抜管後48時間までアセスメントされた。
24時間目以降は、P/F比はネーザルハイフローの方が高く維持できた(287±74 vs 247±81 at 24h, p=0.03)。 (文献より引用)
インターフェイスの快適性や気道乾燥症状についてもネーザルハイフローの方が良好であった(p=0.006, p=0.002)。また、ネーザルハイフロー群ではインターフェイスのずれを訴えた患者は少なく(32% vs 56%, p=0.01), 酸素飽和度の低下(40% vs 75%, p<0.001)や再挿管(4% vs 21%, p=0.01)、他の人工呼吸器の使用(7% vs 35%, p<0.001)についても少なかった。
結論:
抜管後の酸素療法として、ネーザルハイフローはベンチュリマスクと比較してP/F比が良好に維持でき、デバイストラブルも少ない。また再挿管の頻度も下げる。
Maggiore SM, et al.
Nasal High-flow vs Venturi Mask Oxygen Therapy After Extubation: Effects on Oxygenation, Comfort and Clinical Outcome.
Am J Respir Crit Care Med. 2014 Jul 8. [Epub ahead of print]
背景:
通常抜管後には酸素投与がおこなわれる。いくつかのデバイスが使えるが、その効果を評価したデータは不足している。
目的:
ベンチュリマスクと比較して、ネーザルハイフローが抜管後の吸入酸素濃度を設定するためのPaO2値に与える影響を調べる。セカンダリエンドポイントは、患者の快適性、有害事象、臨床的アウトカムとした。
方法:
このランダム化比較試験において105人のP/F比が300以下の抜管直前の患者を登録した。52人がベンチュリマスク、53人がネーザルハイフローに割り付けられた。
結果:
P/F比、インターフェイスによる患者の快適性、気道乾燥症状(NRS10点満点で聴取)、インターフェイスのずれ、酸素飽和度低下、人工呼吸器使用の必要性、再挿管のアウトカムが抜管後48時間までアセスメントされた。
24時間目以降は、P/F比はネーザルハイフローの方が高く維持できた(287±74 vs 247±81 at 24h, p=0.03)。
インターフェイスの快適性や気道乾燥症状についてもネーザルハイフローの方が良好であった(p=0.006, p=0.002)。また、ネーザルハイフロー群ではインターフェイスのずれを訴えた患者は少なく(32% vs 56%, p=0.01), 酸素飽和度の低下(40% vs 75%, p<0.001)や再挿管(4% vs 21%, p=0.01)、他の人工呼吸器の使用(7% vs 35%, p<0.001)についても少なかった。
結論:
抜管後の酸素療法として、ネーザルハイフローはベンチュリマスクと比較してP/F比が良好に維持でき、デバイストラブルも少ない。また再挿管の頻度も下げる。
by otowelt
| 2014-08-08 00:24
| 集中治療