人工呼吸器関連肺炎の診断においてCEPPISはCPISよりも有効
2014年 09月 11日
CPISはVAPの診断においてその感度と特異度の低さが指摘されています。胸部レントゲン写真(radiography)と思って読み進めていたところ、途中で肺エコー(echography)だと気付きました。人工呼吸器・気管チューブがからんでいるのかどうかというよりも、どういった菌を想定するのかが最も重要であることは言うまでもありません。
Giovanni Zagli, et al.
Diagnosis of ventilator-associated pneumonia: a pilot, exploratory analysis of a new score based on procalcitonin and chest echography
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.13-2922
背景:
ICUにおいて人工呼吸器関連肺炎(VAP)の診断をおこなうためには、たとえばCPISといったスコアが有用とされるものの、これは過去の研究において低い診断パフォーマンスであることが指摘されている。そのため、われわれはプロカルシトニンと肺エコーを使用したVAP診断スコア:CEPPIS(Chest Echography and Procalcitonin Pulmonary Infection Score)を考案した。

方法:
これはイタリアのCareggi University Hospitalにおいて実施されたレトロスペクティブ研究である。患者は2009年1月から2011年12月までの間に救急部からICUへ入室となった者(人工呼吸器装着時間>48時間の患者)を登録した。肺エコーはVAPが疑われた場合に、胸部レントゲン撮影の12時間以内に実施された。微生物学的にVAPと診断された患者(VAP群)あるいは病原菌が検出されなかったコントロール群にレトロスペクティブに分類した。
結果:
221人の患者が登録され、13人が微生物学的にVAP群と診断され、108人がコントロール群に設定された。VAPの起因菌はMSSA28人、緑膿菌25人、クレブシエラ24人が多かった。多変量解析において外傷によるICU入室はVAPのリスクを上昇させた(オッズ比3.5938)。
CEPPISスコア>5点の患者は、有意にVAPの存在を予測した(オッズ比23.78, 感度80.5%, 特異度85.2%、陽性的中率85.1%、陰性的中率80.7%、p<0.0001)、これはCPIS>6点よりも精度が高かった(オッズ比3.309、感度39.8%, 特異度83.3%、陽性的中率71.4%、陰性的中率57%、p=0.0002)。また、AUC-ROC解析でもCEPPISはCPISよりも有意に高い診断能であった(AUC 0.829 vs 0.616; P < 0.0001)。

結論:
この研究によれば、CEPPISはVAPの診断に効果的なスコアリングと考えられる。このスコアがVAP診断に妥当かどうか、前向きの検討が必要であろう。
by otowelt
| 2014-09-11 00:55
| 集中治療









