幼児期に親と一緒に寝ると、その後の気管支喘息のリスクが上昇する
2015年 01月 06日
ペットと生活することで小児のアレルギー性疾患が軽減するという報告もありますが、悪化するという知見もあるためまだ国際的にはコンセンサスが得られていない領域です。
Maartje P.C.M. Luijk, et al.
Is parent–child bed-sharing a risk for wheezing and asthma in early childhood?
ERJ December 10, 2014 erj00417-2014
背景:
家庭内が狭苦しいと、喘息症状を悪化させるような子供の呼吸器感染症のリスクを増加させうる。しかしながら、狭苦しさは同様に喘息に対して保護的にはたらくともされており、これはHygiene hypothesis(衛生仮説)を支持するものである。
※Hygiene hypothesis(衛生仮説):先進国を中心としたアレルギー疾患の増加は、衛生環境の改善による乳幼児期の感染機会の減少が関与しているとする説。
われわれは、家庭内の狭苦しさの重要な側面でもある親と新生児のベッドシェア(同じ寝床)が喘息リスクを増加させるのかどうか調べた。
方法:
集団ベースプロスペクティブコホート(6160人)において、われわれは生後2ヶ月、24ヶ月時のベッドシェア、1~6歳時の喘鳴、6歳時の気管支喘息について調べた。喘鳴と気管支喘息の繰り返し測定の解析に一般化推定方程式を用いた。生後2ヶ月時のベッドシェアは週3回以上同じベッドと定義し、24ヶ月時のベッドシェアは「どこで寝ているか?」という問いに「親と一緒に」と答えたものと定義した (文献より引用:本研究のシェーマ)
結果:
新生児におけるベッドシェアと喘鳴ないし気管支喘息の診断とは関連性はみられなかった。それに対して、幼児期(3~6歳)においてはその関連性が有意に観察された(喘鳴:オッズ比1.42、95%信頼区間1.15-1.74、気管支喘息の診断:オッズ比1.57、95%信頼区間1.03-2.38)。交差遅れモデルを用いると、喘鳴そのものはベッドシェアには関連していなかった。 (文献より引用)
結論:
幼児期のベッドシェアはその後の気管支喘息のリスクを増加させることが示唆されたが、その逆は成立しない。この機序についてはさらなる研究が望まれる。
Maartje P.C.M. Luijk, et al.
Is parent–child bed-sharing a risk for wheezing and asthma in early childhood?
ERJ December 10, 2014 erj00417-2014
背景:
家庭内が狭苦しいと、喘息症状を悪化させるような子供の呼吸器感染症のリスクを増加させうる。しかしながら、狭苦しさは同様に喘息に対して保護的にはたらくともされており、これはHygiene hypothesis(衛生仮説)を支持するものである。
※Hygiene hypothesis(衛生仮説):先進国を中心としたアレルギー疾患の増加は、衛生環境の改善による乳幼児期の感染機会の減少が関与しているとする説。
われわれは、家庭内の狭苦しさの重要な側面でもある親と新生児のベッドシェア(同じ寝床)が喘息リスクを増加させるのかどうか調べた。
方法:
集団ベースプロスペクティブコホート(6160人)において、われわれは生後2ヶ月、24ヶ月時のベッドシェア、1~6歳時の喘鳴、6歳時の気管支喘息について調べた。喘鳴と気管支喘息の繰り返し測定の解析に一般化推定方程式を用いた。生後2ヶ月時のベッドシェアは週3回以上同じベッドと定義し、24ヶ月時のベッドシェアは「どこで寝ているか?」という問いに「親と一緒に」と答えたものと定義した
結果:
新生児におけるベッドシェアと喘鳴ないし気管支喘息の診断とは関連性はみられなかった。それに対して、幼児期(3~6歳)においてはその関連性が有意に観察された(喘鳴:オッズ比1.42、95%信頼区間1.15-1.74、気管支喘息の診断:オッズ比1.57、95%信頼区間1.03-2.38)。交差遅れモデルを用いると、喘鳴そのものはベッドシェアには関連していなかった。
結論:
幼児期のベッドシェアはその後の気管支喘息のリスクを増加させることが示唆されたが、その逆は成立しない。この機序についてはさらなる研究が望まれる。
by otowelt
| 2015-01-06 00:50
| 気管支喘息・COPD