LAMに対するシロリムス+シンバスタチン併用療法の有効性
2015年 01月 16日
海外のドクターのブログなどを見ると専門家の間で少し話題になっていたようですが、あまり効果的とは言えないようです。
Angelo M. Taveira-DaSilva, et al.
Retrospective Review of Combined Sirolimus and Simvastatin Therapy in Lymphangioleiomyomatosis
Chest. 2015;147(1):180-187
背景:
シンバスタチンとシロリムスの併用療法は、リンパ脈管筋腫症(LAM)のマウスモデルにおいて肺胞破壊を抑制することが知られており、これら併用療法はLAM患者に有効な薬剤選択となる可能性がある。
方法:
シンバスタチンの投与がシロリムスの副作用や治療効果の頻度に影響を与えるかどうか調べるため、われわれはシンバスタチン+シロリムス(14人)、シロリムス単剤(44人)、シンバスタチン単剤(20人)によって治療を受けたLAM患者の副作用報告や呼吸機能検査を抽出した。
結果:
シンバスタチン+シロリムス群およびシロリムス単剤群におけるシロリムス関連副作用は、胃炎がそれぞれ64%、66%、下痢が50%、52%、浮腫50%、45%、アクネ36%、61%、高血圧36%、30%、蛋白尿29%、27%、白血球減少29%、27%、高コレステロール血症21%、27%だった。
シンバスタチン関連副作用は、シンバスタチン単剤群およびシンバスタチン+シロリムス群で、関節痛60%、50%、ミオパシー35%、36%だった。
シンバスタチン+シロリムス治療前の1秒量、DLCOの年変化率(%予測値)はそれぞれ−1.4 ± 0.2%、−1.8 ± 0.2%だった。シンバスタチン+シロリムス治療後では、この変化率はそれぞれ+1.2 ± 0.5% (P = .635)、+0.3 ± 0.4%(P = .412)となった。シロリムス単剤で治療された44人においては、1秒量、DLCOの年変化率(%予測値)は治療前−1.7 ± 0.1%、−2.2 ± 0.1%、治療後+1.7 ± 0.3%、+0.7 ± 0.3%だった(P < .001)。
結論:
シロリムス+シンバスタチンの併用療法は、副作用の頻度を増加させることはなかったが、シロリムスの治療効果を変えるものでもなかった。
Angelo M. Taveira-DaSilva, et al.
Retrospective Review of Combined Sirolimus and Simvastatin Therapy in Lymphangioleiomyomatosis
Chest. 2015;147(1):180-187
背景:
シンバスタチンとシロリムスの併用療法は、リンパ脈管筋腫症(LAM)のマウスモデルにおいて肺胞破壊を抑制することが知られており、これら併用療法はLAM患者に有効な薬剤選択となる可能性がある。
方法:
シンバスタチンの投与がシロリムスの副作用や治療効果の頻度に影響を与えるかどうか調べるため、われわれはシンバスタチン+シロリムス(14人)、シロリムス単剤(44人)、シンバスタチン単剤(20人)によって治療を受けたLAM患者の副作用報告や呼吸機能検査を抽出した。
結果:
シンバスタチン+シロリムス群およびシロリムス単剤群におけるシロリムス関連副作用は、胃炎がそれぞれ64%、66%、下痢が50%、52%、浮腫50%、45%、アクネ36%、61%、高血圧36%、30%、蛋白尿29%、27%、白血球減少29%、27%、高コレステロール血症21%、27%だった。
シンバスタチン関連副作用は、シンバスタチン単剤群およびシンバスタチン+シロリムス群で、関節痛60%、50%、ミオパシー35%、36%だった。
シンバスタチン+シロリムス治療前の1秒量、DLCOの年変化率(%予測値)はそれぞれ−1.4 ± 0.2%、−1.8 ± 0.2%だった。シンバスタチン+シロリムス治療後では、この変化率はそれぞれ+1.2 ± 0.5% (P = .635)、+0.3 ± 0.4%(P = .412)となった。シロリムス単剤で治療された44人においては、1秒量、DLCOの年変化率(%予測値)は治療前−1.7 ± 0.1%、−2.2 ± 0.1%、治療後+1.7 ± 0.3%、+0.7 ± 0.3%だった(P < .001)。
結論:
シロリムス+シンバスタチンの併用療法は、副作用の頻度を増加させることはなかったが、シロリムスの治療効果を変えるものでもなかった。
by otowelt
| 2015-01-16 00:15
| びまん性肺疾患