Anti-synthetase syndromeはNSIP/OPが多く、コンソリデーションは軽減するが線維化は悪化しやすい
2015年 02月 25日

Debray MP, et al.
Interstitial lung disease in anti-synthetase syndrome: Initial and follow-up CT findings.
Eur J Radiol. 2015 Mar;84(3):516-23.
目的:
抗合成酵素症候群(Anti-synthetase syndrome、抗ARS抗体症候群)に関連した間質性肺疾患(AS-ILD)の胸部CTフォローアップ結果について記載する。
方法:
AS-ILDと診断された33人(17人が抗Jo1抗体陽性、13人が抗PL12抗体陽性、3人が抗PL7抗体陽性)に対して、2人の独立した胸部放射線科医がレトロスペクティブに薄切スライスCTを評価した。そのCTパターン、分布、拡がりなどを評価した。また、26人の患者についてはフォローアップ期間中の変化について記載した(中央値27ヶ月、13-167ヶ月)
結果:
診断時、スリガラス影(100%)、網状影(87%)、牽引性気管支拡張(76%)がもっともよく観察されたCT所見であった。45%の患者にコンソリデーションがみられた。NSIPパターン、OPパターン、あるいはその混合パターンはそれぞれ33人中15人(45%)、7人(21%)、8人(24%)に観察された。
フォローアップ期間中、コンソリデーションは12人中11人(92%)で軽減ないし消失した。それらの患者のうち初期6ヶ月で観察されたのは7人だった。一方、蜂巣肺の進行や出現がみられたのは26人中10人(38%)だった。病変の拡大がみられたのは26人中9人(35%)だった。
結論:
AS-ILDの診断時CTは、主にNSIP、OP、その混合パターンを示唆するものであった。多くの例でコンソリデーションは軽減ないし消失したが、3分の1以上の患者で線維化が進行した。
by otowelt
| 2015-02-25 00:29
| びまん性肺疾患