肺癌患者の禁煙は全生存期間を延長する
2015年 07月 13日
「どうせ肺癌になってるんだから禁煙しても一緒でしょう?」という患者さんの意見に説得力のある報告が登場しました。
Dobson Amato, et al.
Tobacco Cessation May Improve Lung Cancer Patient Survival
Journal of Thoracic Oncology: July 2015 - Volume 10 - Issue 7 - p 1014–1019
背景:
たばこの禁煙パターンと、肺癌患者の生存期間についての関連性をRoswell Park Cancer Instituteにおいて調べた。
方法:
この施設の肺癌患者で標準化喫煙アセスメントによってスクリーニングを行い、30日以内にたばこを吸ったことのある患者を電話による禁煙サービスプログラムに組み入れた。2010年10月~2012年10月にこのサービスを紹介された全肺癌患者について、電子カルテとオンライン登録を通して全情報を取得した。2014年5月までの生存に対して禁煙とその他の要因が関連するかどうか評価するために、記述統計とCox比例ハザードモデルを使用した。
結果:
その結果、禁煙サービスを紹介された388人の肺癌患者のうち313人に、禁煙の電話がこころみられた。そのうち80%の患者(313人中250人)とコンタクトがとれ、これらの患者は少なくとも1回の電話による禁煙指導を受けた。コンタクトがとれた患者のうち40.8%(250人中102人)は、最終コンタクトで禁煙したことを報告した。年齢、喫煙歴、性別、PS、診断から最終コンタクトまでの期間、組織型、病期による補正を行うと、禁煙は継続的に喫煙していた場合と比較して、統計的に有意に生存期間を延長した(ハザード比1.79、95%信頼区間1.14~2.82)。全生存期間中央値は9ヶ月改善した。
結論:
肺癌と診断された患者の禁煙は全生存期間を延長するかもしれない。
Dobson Amato, et al.
Tobacco Cessation May Improve Lung Cancer Patient Survival
Journal of Thoracic Oncology: July 2015 - Volume 10 - Issue 7 - p 1014–1019
背景:
たばこの禁煙パターンと、肺癌患者の生存期間についての関連性をRoswell Park Cancer Instituteにおいて調べた。
方法:
この施設の肺癌患者で標準化喫煙アセスメントによってスクリーニングを行い、30日以内にたばこを吸ったことのある患者を電話による禁煙サービスプログラムに組み入れた。2010年10月~2012年10月にこのサービスを紹介された全肺癌患者について、電子カルテとオンライン登録を通して全情報を取得した。2014年5月までの生存に対して禁煙とその他の要因が関連するかどうか評価するために、記述統計とCox比例ハザードモデルを使用した。
結果:
その結果、禁煙サービスを紹介された388人の肺癌患者のうち313人に、禁煙の電話がこころみられた。そのうち80%の患者(313人中250人)とコンタクトがとれ、これらの患者は少なくとも1回の電話による禁煙指導を受けた。コンタクトがとれた患者のうち40.8%(250人中102人)は、最終コンタクトで禁煙したことを報告した。年齢、喫煙歴、性別、PS、診断から最終コンタクトまでの期間、組織型、病期による補正を行うと、禁煙は継続的に喫煙していた場合と比較して、統計的に有意に生存期間を延長した(ハザード比1.79、95%信頼区間1.14~2.82)。全生存期間中央値は9ヶ月改善した。
結論:
肺癌と診断された患者の禁煙は全生存期間を延長するかもしれない。
by otowelt
| 2015-07-13 00:08
| 肺癌・その他腫瘍