夜勤明けに手術をしても大丈夫
2015年 09月 14日
夜勤明けで手術をしている外科医は多いですが、それがあまり取り上げられたことはありません。
Anand Govindarajan, et al.
Outcomes of Daytime Procedures Performed by Attending Surgeons after Night Work
N Engl J Med 2015; 373:845-853
背景:
主治医の睡眠不足が患者アウトカムに与える影響は分かっていない。われわれは、深夜以降に診療ケアを行っていた医師が、その後の日中に待期的手術を行った場合、そのアウトカムに与える影響を調べた。
方法:
カナダオンタリオ州において、人口ベースのレトロスペクティブマッチコホート研究を実施した。深夜から午前7 時まで夜間診療していた医師がその後の日中に行った12種類の待期手術のうちのどれかを受けた患者と、同じ医師が夜間診療がなかった翌日に行った同手術を受けた患者を、1:1でマッチさせた。アウトカムには、患者の死亡、再入院、手術合併症、入院期間、手術時間が含まれた。一般化推定方程式(GEE)を用いて患者のアウトカムを比較した。
結果:
医師1448 人によって手術を受けた、合計38978人の患者を登録した。このうち40.6%は大学病院で手術を受けた。夜間診療を行っていた医師によってその翌日日中に手術を受けた患者と、マッチコントロール患者患者とのあいだに、プアイマリアウトカムである患者死亡、再入院、手術合併症に有意差は観察されなかった(夜間診療群:22.2% vs. 非夜間診療群:22.4%、P=0.66、補正オッズ比 0.99、95%信頼区間0.95~1.03)。粗死亡率は、どちらも1.1%と同じであった。大学病院・非大学病院、医師の年齢、手術の種類で層別化しても、そのアウトカムに有意な差はなかった。二次解析では、入院期間や手術時間についても群間差はなかった。 (手術別の補正ホッズ比:文献より引用)
結論:
医師が前の日の夜に夜間診療をしていてもしていなくても、その翌日の待期手術における不良アウトカムのリスクは同等であった。
Anand Govindarajan, et al.
Outcomes of Daytime Procedures Performed by Attending Surgeons after Night Work
N Engl J Med 2015; 373:845-853
背景:
主治医の睡眠不足が患者アウトカムに与える影響は分かっていない。われわれは、深夜以降に診療ケアを行っていた医師が、その後の日中に待期的手術を行った場合、そのアウトカムに与える影響を調べた。
方法:
カナダオンタリオ州において、人口ベースのレトロスペクティブマッチコホート研究を実施した。深夜から午前7 時まで夜間診療していた医師がその後の日中に行った12種類の待期手術のうちのどれかを受けた患者と、同じ医師が夜間診療がなかった翌日に行った同手術を受けた患者を、1:1でマッチさせた。アウトカムには、患者の死亡、再入院、手術合併症、入院期間、手術時間が含まれた。一般化推定方程式(GEE)を用いて患者のアウトカムを比較した。
結果:
医師1448 人によって手術を受けた、合計38978人の患者を登録した。このうち40.6%は大学病院で手術を受けた。夜間診療を行っていた医師によってその翌日日中に手術を受けた患者と、マッチコントロール患者患者とのあいだに、プアイマリアウトカムである患者死亡、再入院、手術合併症に有意差は観察されなかった(夜間診療群:22.2% vs. 非夜間診療群:22.4%、P=0.66、補正オッズ比 0.99、95%信頼区間0.95~1.03)。粗死亡率は、どちらも1.1%と同じであった。大学病院・非大学病院、医師の年齢、手術の種類で層別化しても、そのアウトカムに有意な差はなかった。二次解析では、入院期間や手術時間についても群間差はなかった。
結論:
医師が前の日の夜に夜間診療をしていてもしていなくても、その翌日の待期手術における不良アウトカムのリスクは同等であった。
by otowelt
| 2015-09-14 00:22
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