STAAR試験:コントロール不良喘息小児に対する電子アドヒアランスモニタリング戦略の有効性
2016年 11月 30日
やはりアラームなどをつけると吸入デバイス自体が大きくなってしまいますね。
Morton RW, et al/
STAAR: a randomised controlled trial of electronic adherence monitoring with reminder alarms and feedback to improve clinical outcomes for children with asthma.
Thorax. 2016 Nov 4. pii: thoraxjnl-2015-208171.
背景:
吸入ステロイド薬のアドヒアランスの問題は喘息小児ではよくみられる事象で、ひいては疾患コントロール不良やQOL低下、死亡リスクの増加にまで関連しているかもしれない。電子モニターを用いたアドヒアランス改善効果を狙った過去の研究では良好な結果が示されたが、臨床アウトカムの改善までは示されていない。この研究の目的は、このアプローチをルーチンのプラクティスに導入することによって臨床アウトカムの改善がみられるかどうかを検証したものである。
方法:
喘息小児6~16歳を登録し、ランダムに電子アドヒアランスモニター介入群(毎日アラームが鳴り、ICS使用はクリニックに通達される)と非介入群(アドヒアランスの観察のみ)に割り付けた。全小児はベースラインにおいて、ICSおよびLABAの使用下でコントロール不良の喘息を有していた。ルーチンのクリニック受診は3ヶ月ごととし、1年間まで継続した。プライマリアウトカムはACQスコアとした。セカンダリアウトカムはアドヒアランス、喘息マーカーとした。 (文献より引用)
結果:
90人中77人の小児が試験を完遂した(39人が介入群、38人がコントロール群)。アドヒアランスは介入群70%、非介入群49%だった(p≤0.001)。ACQスコアには有意な差はみられなかったが、介入群の小児は有意に経口ステロイドを要する頻度が低く(p=0.008)、入院が少なかった(p≤0.001)。 (文献より引用:アドヒアランス[A:介入群、B:非介入群])
結論:
喘息コントロール不良小児に対する電子アドヒアランスモニタリングによるフィードバック戦略は、ルーチンの喘息マネジメントに有意な利益をもたらす。
Morton RW, et al/
STAAR: a randomised controlled trial of electronic adherence monitoring with reminder alarms and feedback to improve clinical outcomes for children with asthma.
Thorax. 2016 Nov 4. pii: thoraxjnl-2015-208171.
背景:
吸入ステロイド薬のアドヒアランスの問題は喘息小児ではよくみられる事象で、ひいては疾患コントロール不良やQOL低下、死亡リスクの増加にまで関連しているかもしれない。電子モニターを用いたアドヒアランス改善効果を狙った過去の研究では良好な結果が示されたが、臨床アウトカムの改善までは示されていない。この研究の目的は、このアプローチをルーチンのプラクティスに導入することによって臨床アウトカムの改善がみられるかどうかを検証したものである。
方法:
喘息小児6~16歳を登録し、ランダムに電子アドヒアランスモニター介入群(毎日アラームが鳴り、ICS使用はクリニックに通達される)と非介入群(アドヒアランスの観察のみ)に割り付けた。全小児はベースラインにおいて、ICSおよびLABAの使用下でコントロール不良の喘息を有していた。ルーチンのクリニック受診は3ヶ月ごととし、1年間まで継続した。プライマリアウトカムはACQスコアとした。セカンダリアウトカムはアドヒアランス、喘息マーカーとした。
結果:
90人中77人の小児が試験を完遂した(39人が介入群、38人がコントロール群)。アドヒアランスは介入群70%、非介入群49%だった(p≤0.001)。ACQスコアには有意な差はみられなかったが、介入群の小児は有意に経口ステロイドを要する頻度が低く(p=0.008)、入院が少なかった(p≤0.001)。
結論:
喘息コントロール不良小児に対する電子アドヒアランスモニタリングによるフィードバック戦略は、ルーチンの喘息マネジメントに有意な利益をもたらす。
by otowelt
| 2016-11-30 00:07
| 気管支喘息・COPD