NAFLDは肺機能の低下と関連
2018年 01月 04日

Kwak MS, et al.
The association of non-alcoholic fatty liver disease with lung function: A survey design analysis using propensity score.
Respirology. 2018 Jan;23(1):82-88.
背景および目的:
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と肺機能はメタボリック症候群と関連していることが知られているが、NAFLDと肺機能の関連を評価した研究は少ない。集団ベース研究において、NAFLDが肺機能と関連しているかどうか調べた。
方法:
2010年~2012年の韓国KNHANESコホートを用いておこなわれた。NAFLDの診断基準は、他の慢性肝疾患やアルコール性障害のない血清ALT上昇で規定された。1秒量および努力性肺活量を測定し、NAFLDと肺機能の関連性を調べた。
結果:
合計7417人の被験者が解析に組み込まれた。NAFLDは男性において有意に努力性肺活量の低下と関連していた(共変量補正線形回帰分析:P < 0.01、傾向スコア分析:P = 0.007)。傾向スコア分析では、NAFLDは男性において有意に1秒量低下と関連していた(P = 0.044)。女性では、共変量補正線形回帰分析においてNAFLDは努力性肺活量の低下と関連していたが、傾向スコア分析では有意差はなかった。
結論:
NAFLDは肺機能の低下と関連しており、これは男性に顕著である。
by otowelt
| 2018-01-04 00:06
| 呼吸器その他