ホームレスは潜在性結核感染症が多い

e0156318_9552565.jpg 日本国内でもホームレスのLTBI・結核は多いと思います。

Aldridge RW, et al.
High prevalence of latent tuberculosis and bloodborne virus infection in a homeless population.
Thorax. 2018 Jan 29. pii: thoraxjnl-2016-209579. doi: 10.1136/thoraxjnl-2016-209579. [Epub ahead of print]


背景:
 イギリスにおける都市部のホームレスは、高い活動性結核の罹患率を有しているが、LTBIの頻度についてはよくわかっていない。この研究では、ロンドンのホームレスのLTBIの頻度を調べた。

方法:
 2011年5月から2013年6月までロンドンのホームレスから研究被験者をリクルートした。LTBIの頻度を推定10%と見積もると(95%信頼区間8-13%)、500人の被験者が必要だった。

結果:
 804人中491人(61.1%)がスクリーニングに同意した。LTBIの頻度は491人中81人(16.5%、95%信頼区間13.2-19.8)だった。ほとんどの被験者(89%)は男性で、30~49歳が52.3%、イギリス生まれが62.1%、現喫煙者が80.2%だった。イギリスで生まれ育った被験者のうち、刑務所に入った経験がある者はLTBIのリスクが上昇した(オッズ比3.49、95%信頼区間1.10-11.04、p=0.018)(年齢、ホームレス期間などで補正)。過去B型肝炎ウイルスに感染していたのは10.4%だった(489人中51人、95%信頼区間7.7-13.1)。同様にC型肝炎ウイルスも10.4%だった(同51人、95%信頼区間7.8-13.1)。

結論:
 ロンドンのホームレスのLTBIの頻度は高い。また、B・C型肝炎ウイルスの治療も同集団のアンメットニーズである。

補足:
 日本の推定感染率と比較すると、この曲線のやや上に位置するのがわかるかと思います。
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by otowelt | 2018-02-16 00:57 | 抗酸菌感染症

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