50%ブドウ糖液の術中注入は自然気胸再発予防に有効

e0156318_14441648.jpg タルクのように副作用が目立たないのであれば、ルーチンでおこなってもよい処置なのかもしれません。

Tsuboshima K, et al.
Pleural Coating by 50% Glucose Solution Reduces Postoperative Recurrence of Spontaneous Pneumothorax.
Ann Thorac Surg. 2018 Mar 22. pii: S0003-4975(18)30369-2. doi: 10.1016/j.athoracsur.2018.02.040. [Epub ahead of print]


背景:
 胸腔鏡下手術(VATS)は、自然気胸の標準的処置であるが、吸収性被覆材を臓側胸膜に適用しても術後再発はよくみられるものである。近年、高濃度のブドウ糖液の胸腔への注入が、術後エアリークや術後自然気胸再発の予防に有効であることが示されている。そのため、術中に50mLの50%ブドウ糖を被覆材の上に胸腔内投与することで、術後自然気胸再発の予防をこころみた。これは後ろ向き研究であり、患者背景はheterogeneousである。そのため、傾向スコアマッチによって患者背景を補正して評価した。

方法:
 2010年1月から2017年12月までにVATSを受けた376人が評価された。50%ブドウ糖を注入したのは106人で、それ以外の270人は注入されていない。術後の自然気胸再発を予測する因子を解析した。

結果:
 単変量解析では、25歳以上、喫煙歴の存在、対側肺の手術歴がないこと、50%ブドウ糖液を注入することが術後の再発を予防する因子として同定された。傾向スコアマッチによるCox回帰分析およびIPTW法では、50%ブドウ糖液の注入は術後再発を予防する因子であった。

結論:
 術中の50%ブドウ糖液の胸腔内注入は、自然気胸の術後再発を減少させる。



by otowelt | 2018-05-08 00:45 | 呼吸器その他

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