IPFに対するピルフェニドン+ラパマイシン併用療法の可能性

e0156318_7331272.jpg 理論的には併用療法に意義がありそうに思えます。実臨床で検討される可能性はあるでしょうか。


M. Molina-Molina, et al.
Anti-fibrotic effects of pirfenidone and rapamycin in primary IPF fibroblasts and human alveolar epithelial cells
BMC Pulmonary Medicine201818:63


背景:
 ピルフェニドンは、IPFの疾患進行を抑制する治療薬である。ラパマイシンは、ピルフェニドンの効果を改善させる潜在的な抗線維化薬として期待されている線維芽細胞増殖を阻害する薬剤である。

方法:
 IPF患者の肺線維芽細胞およびヒト肺胞上皮細胞(A549)がTGF-βの有無ごとにin vitroでピルフェニドン+ラパマイシンによって治療された。テネイシンC、フィブロネクチン、コラーゲンI(COLA1A1)、コラーゲンIII(COL3A1)、α-SMAが解析された。ピルフェニドン、ラパマイシン、TGF-βを含む検体において細胞移動速度アッセイをおこなった。

結果:
 線維芽細胞のテネイシンCおよびフィブロネクチンの遺伝子およびタンパク発現は、ピルフェニドンあるいはラパマイシン治療によって減弱した。ピルフェニドン+ラパマイシン治療は、TGF-βによって活性化される上皮間葉転換経路を逆戻りさせることはなかったが、併用治療は線維芽細胞から筋線維芽細胞への転換を起こさなかった。スクラッチアッセイにおけるピルフェニドンの阻害効果は、ラパマイシン併用により強まった。

結論:
 ピルフェニドン+ラパマイシンの併用は、線維化マーカーを広く阻害し線維芽細胞の転換を予防した。これらの結果は、IPFにおける抗線維化治療の新しい可能性を秘めている。



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