FLORA研究:IPFに対する新規治療薬GLPG1690
2018年 05月 26日
先日のATS2018で話題を集めていたので、知っている人も多いでしょう。Maher TM, et al.
Safety, tolerability, pharmacokinetics, and pharmacodynamics of GLPG1690, a novel autotaxin inhibitor, to treat idiopathic pulmonary fibrosis (FLORA): a phase 2a randomised placebo-controlled trial
Lancet Respiratory Medicine, DOI: https://doi.org/10.1016/S2213-2600(18)30181-4
背景:
IPF患者は肺組織においてオートタキシン濃度が上昇しており、気管支肺胞洗浄液中や呼気凝縮液中のリゾホスファチジン酸も上昇している。GLPG1690は、新しい選択的オートタキシン阻害剤である。われわれはIPFにおける同薬の有効性を検証した。
方法:
これは、ランダム化二重盲検プラセボ対照第2a相試験で、イタリア、ウクライナ、イギリスの17施設でおこなわれた。患者は40歳以上の非喫煙者で、ピルフェニドンやニンテダニブを内服していないIPF患者とした。コンピュータによって1:3の割合でプラセボあるいはGLPG1690単剤のいずれかにランダム化された(治療は12週)。プライマリアウトカムは安全性、忍容性、薬物動態、薬力学とした。スパイロメトリーデータはセカンダリアウトカムとした。
結果:
2016年5月24日から2017年5月2日まで72人の患者がスクリーニングされた。そのうち49人が非適格とされ、8施設23人が適格例となった。6人がプラセボ、17人がGLPG1690に割り付けられた。20人が試験を完遂したが、両群の1人ずつが副作用のため中断、GLPG1690群の1人が同意撤回した。プラセボ群の4人(67%)、GLPG1690群の11人(65%)が治療による有害事象を経験し、そのほとんどは軽症から中等症だった。もっともよくみられたGLPG1690の副作用は、感染症だった。呼吸器系や縦隔のイベントもみられたが、両群ともに差はなかった。GLPG1690の2人(12%)が治療に関連する有害事象を経験した。重篤な有害事象はプラセボ群2人、GLPG1690群1人(胆管細胞癌で治療そのものをその後中断した)にみられた。死亡例はなかった。GLPG1690の薬物動態・薬力学は健常者のそれと同等だった。
12週時点の努力性肺活量の平均変化は、GLPG1690群+25mL(95%信頼区間-75~+124)、プラセボ群―70mL(95%信頼区間-208~+68)だった。

結論:
IPF新規治療薬としてGLPG1690のさらなる開発が支持される結果だった。
画像から学ぶびまん性肺疾患 [ 酒井文和 ] |
by otowelt
| 2018-05-26 00:23
| びまん性肺疾患









