LIBERATE研究:heterogeneous emphysemaに対するZephyr®の12ヶ月アウトカム
2018年 06月 10日
ATS2018で発表されていた演題です。TRANSFORM研究からまた一歩先へ。ただ、やはり合併症の問題がつきまといます。
Gerard J Criner, et al.
A Multicenter RCT of Zephyr® Endobronchial Valve Treatment in Heterogeneous Emphysema (LIBERATE)
AJRCCM, https://doi.org/10.1164/rccm.201803-0590OC
背景:
これは12ヶ月までのZyphyr®気管支内バルブ(EBV®)治療の効果と安全性を調べた初めての多施設共同ランダム化比較試験である。
目的:
側副換気が少ないあるいは全くないheterogeneous emphysemaに対するZephyr EBVの効果と安全性を評価すること。
方法:
患者は2:1にEBV、通常ケア群にランダム化された(24施設)。12ヶ月のプライマリアウトカムは、EBVと通常ケア群の気管支拡張後1秒量のベースラインからの変化の差15%以上の達成とした。セカンダリアウトカムとして6分間歩行距離、SGRQスコアなどが設定された。
結果:
190人のうち、128人がEBV、62人が通常ケア群にランダム化された。12ヶ月時点で、47.7%のEBV群患者、16.8%の通常ケア群患者が1秒量底上げ15%以上を達成した(p<0.001)。12ヶ月時点での両群の差は1秒量106mL(p<0.001)、6分間歩行距離+39.31m(p=0.002)、SGRQスコア-7.05点(p=0.004)と臨床的に有意であった(MCIDを上回る)。気胸がもっともよくみられた重篤な合併症であった(26.6%)。これにより、EBV群の4人が死亡した。 (文献より引用)
結論:
肺機能、運動耐容能、呼吸困難、QOLの観点から、側副換気が少ないあるいは全くないheterogeneous emphysemaに対するZephyr EBVは臨床的に利益がある。
Gerard J Criner, et al.
A Multicenter RCT of Zephyr® Endobronchial Valve Treatment in Heterogeneous Emphysema (LIBERATE)
AJRCCM, https://doi.org/10.1164/rccm.201803-0590OC
背景:
これは12ヶ月までのZyphyr®気管支内バルブ(EBV®)治療の効果と安全性を調べた初めての多施設共同ランダム化比較試験である。
目的:
側副換気が少ないあるいは全くないheterogeneous emphysemaに対するZephyr EBVの効果と安全性を評価すること。
方法:
患者は2:1にEBV、通常ケア群にランダム化された(24施設)。12ヶ月のプライマリアウトカムは、EBVと通常ケア群の気管支拡張後1秒量のベースラインからの変化の差15%以上の達成とした。セカンダリアウトカムとして6分間歩行距離、SGRQスコアなどが設定された。
結果:
190人のうち、128人がEBV、62人が通常ケア群にランダム化された。12ヶ月時点で、47.7%のEBV群患者、16.8%の通常ケア群患者が1秒量底上げ15%以上を達成した(p<0.001)。12ヶ月時点での両群の差は1秒量106mL(p<0.001)、6分間歩行距離+39.31m(p=0.002)、SGRQスコア-7.05点(p=0.004)と臨床的に有意であった(MCIDを上回る)。気胸がもっともよくみられた重篤な合併症であった(26.6%)。これにより、EBV群の4人が死亡した。
結論:
肺機能、運動耐容能、呼吸困難、QOLの観点から、側副換気が少ないあるいは全くないheterogeneous emphysemaに対するZephyr EBVは臨床的に利益がある。
呼吸器内科実践NAVI “近中”の極意 [ 林 清二 ] |
by otowelt
| 2018-06-10 00:20
| 気管支喘息・COPD