結核性胸膜炎に対するプレドニゾロン併用治療はその後の後遺症を軽減

e0156318_9552565.jpg 結核の胸水には基本的に手を出さなくてよいというのがセオリーですが、興味深い報告ですね。

Sun F, et al.
Adjunctive use of prednisolone in the treatment of free-flowing tuberculous pleural effusion: A retrospective cohort study.
Respir Med. 2018 Jun;139:86-90.


背景:
 抗結核薬治療のステロイド治療の併用は、結核性胸膜炎(TPE)の患者において利益があるとされているが、ルーチンで用いることのデータは不足している。TPEはfree-flowing typeとloculated typeに分類した。われわれは、free-flowing typeのTPEに対するプレドニゾロン併用が機能的後遺症、胸膜肥厚、胸膜癒着に与える効果を評価した。

方法:
 これは、2013年1月~2016年12月に実施された後ろ向きコホート研究である(ChiCTR-ORC-16009267)。TPEと診断された全患者は、標準的4剤併用療法で治療され、胸水は完全に排液された。われわれは、レントゲン上の後遺症(胸膜肥厚>2mm、胸膜癒着、CP angle>90°)あるいは拘束性機能障害(1秒量/予測1秒量あるいは全肺気量/予測全肺気量<80%)の複合アウトカムをステロイド使用群と非使用群で比較した。

結果:
 135人が登録され、56人がプレドニゾロン併用治療を受け、79人が併用治療を受けなかった。レントゲン上の後遺症あるいは拘束性機能障害の後遺症の複合アウトカムは、プレドニゾロン併用治療群の方が有意に少なかった(51.8% vs. 75.9%; 率比2.83, 95%信頼区間1.27-6.31, P = 0.011)。重篤な合併症はみられなかった。

結論:
 HIV陰性のfree-flowing typeのTPE患者に対して、プレドニゾロン併用治療はレントゲン上の後遺症あるいは拘束性機能障害の後遺症の複合アウトカムの発症を減らした。



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by otowelt | 2018-06-20 00:57 | 抗酸菌感染症

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