IPF急性増悪における血清フェリチン高値は予後不良因子

e0156318_7331272.jpg CADMではよく知られた予後不良因子の1つですが、報告によっては有意なバイオマーカーではないという意見もあります。

Enomoto N, et al.
Prognostic evaluation of serum ferritin in acute exacerbation of idiopathic pulmonary fibrosis.
Clin Respir J. 2018 Jun 5. doi: 10.1111/crj.12918. [Epub ahead of print]


背景:
 IPF急性増悪(AE-IPF)は、きわめて予後不良である。急速進行性間質性肺炎を呈するCADMにおいて血清フェリチンは重要な予後予測因子とされているが、AE-IPFの病態生理におけるフェリチンの役割はよく分かっていない。

目的:
 AE-IPF患者における血清フェリチンの臨床的意義を明らかにすること。

方法:
 1997~2015年にわれわれの施設に、37人(48エピソード)のAE-IPF患者がおり、後ろ向きに検討した。

結果:
 AE-IPF患者はIPF診断時のベースラインから血清フェリチンが有意に高かった(p = 0.0017)。ROC解析では、急性増悪のふるい分けにカットオフ値174pg/mLが適用された。AE-IPF患者で抗MDA-5抗体陽性例はいなかった。高フェリチン血症(174pg/mL以上)の患者は、急性増悪前の%努力性肺活量および%DLCOが低く、フェリチンが著増している群(500ng/mL以上)では低フェリチン群よりも予後不良だった(p=0.024)。剖検での免疫組織化学染色では、フェリチンを産生している肺胞マクロファージが観察された。最終的に、多変量Cox比例ハザード分析では、血清フェリチン500ng/mL以上は有意な予後不良因子だった(ハザード比5.280、p=0.046)。

結論:
 AE-IPF患者において血清フェリチン高値は予後不良と関連していた。



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by otowelt | 2018-06-25 00:54 | びまん性肺疾患

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