IMpower150試験:転移性非扁平上皮NSCLCに対する化学療法+ベバシズマブ+アテゾリズマブ

e0156318_8124310.jpg 言わずと知れた研究ですが、一応。

Mark A. Socinski, et al.
Atezolizumab for First-Line Treatment of Metastatic Nonsquamous NSCLC
N Engl J Med 2018; 378:2288-2301


背景:
 アテゾリズマブの癌細胞を殺傷する効果については、ベバシズマブで阻害することで血管内皮増殖因子を介する免疫抑制が増強される可能性が示唆されている。本第3相試験では、これまで化学療法歴のない転移性非扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象にアテゾリズマブ+ベバシズマブ+化学療法の併用を評価した。

方法:
 登録患者をアテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(ACP)群、ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(BCP)群、アテゾリズマブ+BCP(ABCP)群のいずれかにランダムに割り付け、3週ごとの投与を4あるいは6サイクル行い、続いてアテゾリズマブ、ベバシズマブ、またはアテゾリズマブ+ベバシズマブ併用による維持療法を行った。プライマリエンドポイントは、野生型遺伝子を有するITT集団患者(WT集団:EGFR/ALK 遺伝子変異陽性例は除く)と、腫瘍にエフェクターT細胞(Teff)の遺伝子特徴が高発現しているWT集団患者(Teff高発現WT集団)の両方における医師の評価による無増悪生存と、WT集団における全生存の2つと規定した。まずABCP群とBCP群を比較し、その後にACP群とBCP群を比較した。

結果:
 WT集団では、356人がABCP群に336人がBCP群に割り付けられた。PFS中央値はABCP群のほうがBCP群よりも有意に長く(8.3 ヶ月 vs 6.8 ヶ月,病勢進行または死亡のハザード比 0.62、95%信頼区間0.52~0.74、P<0.001)、Teff高発現WT集団ではABCP群11.3 ヶ月,BCP群 6.8ヶ月だった(ハザード比 0.51 、95%信頼区間0.38~0.68,P<0.001)。PFSは、ITT集団全体(EGFR/ALK 遺伝子変異陽性例を含む)においても、PD-L1低発現または陰性例、Teff遺伝子特徴低発現例、肝転移例のいずれにおいても、ABCP群のほうがBCP群より長かった。WT集団のOS中央値は、ABCP群のほうがBCP群より有意に長かった(19.2 ヶ月 vs 14.7 ヶ月,死亡ハザード比 0.78、95%信頼区間0.64~0.96、P=0.02)。ABCPの安全性プロファイルは、過去の研究データと同等だった。

結論:
 転移性非扁平上皮NSCLC患者に対するベバシズマブ+化学療法にアテゾリズマブを追加することによって、PFSおよびOSが有意に延長した。




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by otowelt | 2018-06-19 15:48 | 肺癌・その他腫瘍

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