
Nishant Gupta, et al.
The NHLBI LAM Registry: Prognostic physiological and radiological biomarkers emerge from a 15-year prospective longitudinal analysis
CHEST ,DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2018.06.016
背景:
リンパ脈管筋腫症(LAM)の自然史は、おもに後ろ向き検討によって報告され、完全に理解されているわけではない。NHLBI-LAMレジストリを用いて、LAM患者のマネジメントや意思決定の助けになるよう、LAMの自然史と予後予測バイオマーカーを調べた。
方法:
1998~2001年に組み入れられた217人のLAM患者において、1秒量減少率やそれに影響を与える因子を調べた。死亡あるいは肺移植にいたる予測因子は、Cox比例ハザードモデルを用いて同定された。
結果:
平均1秒量減少率は89±53mLであり、ベースラインの肺機能に関係なく一定の傾向がみられた。1秒量減少は、胸部CTにおいて大きな嚢胞がみられる患者(p=0.02)、閉経前女性(118mL/年 vs 74mL/年、p=0.003)で顕著だった。26人の死亡および43人の肺移植レシピエントが発生した。5年、10年、15年、20年の非肺移植生存率はそれぞれ95%、85%、75%、64%だった。閉経後女性(ハザード比0.30、p=0.0002)、ベースラインの1秒量が高い例(ハザード比0.97、p=0.008)、ベースラインのDLCOが高い例(ハザード比0.97、p=0.001)は死亡あるいは肺移植にいたるリスクを低下させる独立予測因子だった。

結論:
LAMの非肺移植生存期間は20年を超える。生理学的基礎値だけでなく月経ステータスはも疾患進行に影響をあたえることが分かった。
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