
Sophie G. Carter, et al.
Effects of 1-month of zopiclone on OSA severity & symptoms: A randomised controlled trial
European Respiratory Journal 2018; DOI: 10.1183/13993003.00149-2018
背景:
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)に対する睡眠薬の使用は、安全性の懸念から禁忌とされている。近年の研究では、夜間の睡眠薬1剤の使用は、幾人かにおいて低酸素血症を悪化させるが、その他の被験者ではOSA重症度を軽減することが示されている。しかしながら、より長期の臨床試験でのデータは不足している。この研究の目的は、1ヶ月のゾピクロン使用の影響を調べることである。
方法:
1ヶ月間におよぶランダム化二重盲検並行群間試験である。69人が、覚醒閾値を評価するための喉頭蓋カテーテルを用いた夜間生理学的スクリーニングを受けた。その後、30人(平均AHI22±11)がポリソムノグラフィ(ベースライン)を受け、さらにゾピクロン7.5mg内服あるいはプラセボ内服の条件下で2回(初日、30日目)の検査を受けた。
結果:
ベースラインから30日目までのAHI変化は、ゾピクロンとプラセボ群で差はみられなかった(−5.9±10.2 vs. −2.4±5.5, p=0.24)。同様に、低酸素血症、翌日の眠気、ドライビングシミュレーターパフォーマンスにも有意差はなかった。
結論:
1ヶ月のゾピクロン投与は、低酸素血症を起こすことなく、OSA重症度や眠気を悪化させなかった。
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