ファストフードの消費は喘息のリスク

ファストフードの消費は喘息のリスク_e0156318_23391854.png 週3回以上ハンバーガーを食べる人はヤバそうですが、組み入れられているのは小児の研究ばかりです。一応。

Wang CS, et al.
Is the consumption of fast foods associated with asthma or other allergic diseases?
Respirology. 2018 Jul 4. doi: 10.1111/resp.13339.


背景:
 ファストフードの消費と喘息あるいはアレルギー性疾患の関連については明らかにされていない。この研究の目的は、ファストフードの消費が喘息あるいはアレルギー性疾患と関連しているかどうか調べることである。

方法:
 データベースは2018年2月まで登録された。ファストフードと喘息あるいはアレルギー性疾患の関連を調べた症例対照研究および横断研究が組み入れられた。補正オッズ比と95%信頼区間が算出された。

結果:
 16研究(横断研究:13、症例対照研究:3)が登録された。ファストフードの消費は、現在の喘息(症例対照研究:補正オッズ比1.58、95%信頼区間1.17-2.13、横断研究:補正オッズ比1.58、95%信頼区間1.10-2.26)、重症喘息(補正オッズ比1.34、95%信頼区間1.23-1.46)、喘息既往(補正オッズ比1.36、95%信頼区間1.06-1.75)、現在のwheeze(補正オッズ比1.21、95%信頼区間1.16-1.27)、wheeze既往(補正オッズ比1.65、95%信頼区間1.07-2.52)、主治医が診断したアレルギー性鼻炎(オッズ比1.43、95%信頼区間1.05-1.95)、重症鼻結膜炎(補正オッズ比1.54、95%信頼区間1.18-2.00)と有意に関連していた。ハンバーガーの消費は現在の喘息(補正オッズ比1.59; 95%信頼区間1.13-2.25), 重症喘息(補正オッズ比1.34; 95%信頼区間1.23-1.46), 喘息既往 (補正オッズ比1.47; 95%信頼区間1.13-1.92), 重症湿疹 (補正オッズ比1.51; 95%信頼区間1.16-1.96), 重症鼻結膜炎(補正オッズ比1.54; 95%信頼区間1.18-2.00)、鼻結膜炎(補正オッズ比1.21; 95%信頼区間1.15-1.27)と関連していた。特に、ハンバーガーを食べている場合や、ファストフードを週3回以上食べている場合、重症喘息やwheezeのリスク上昇と関連していた。

結論:
 ファストフード、とりわけハンバーガーの摂取は、用量反応性に喘息のリスク上昇と関連していた。



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by otowelt | 2018-07-24 00:23 | 気管支喘息・COPD

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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