非結核性抗酸菌症に対する外科的手術は喀痰陰性化率向上に寄与する

e0156318_10555091.png 外科的手術の適応はそれでもしっかり検討すべきだと思います。限局している例がもっともやりやすいですね。

María Luisa Aznar, et al.
Adjuvant lung resection in the management of nontuberculous mycobacterial lung infection: A retrospective matched cohort study
Respiratory Medicine, DOI: https://doi.org/10.1016/j.rmed.2018.07.003


背景および目的:
 肺非結核性抗酸菌症(NTM-PD)患者に対する肺切除は、治療薬による長期コントロールに失敗したときに適用される治療である。しかしながら、その他の治療と比較したデータや長期アウトカムデータは不足している。われわれは、コントロール患者と比較したNTM-PDの肺切除の適応とアウトカムを調べた。

方法:
 外科的治療を受けた患者を後ろ向きに27人同定した。年齢、性別、NTM菌種、放射線学的パターンを1:1でマッチさせた抗菌薬治療のみの患者を設定した。

結果: 
 外科的治療群では、年齢中央値は55歳(IQR 49-61歳)で、74.1%が女性だった。18人がMycobacterium avium complexで、9人が M. xenopiだった。手術内容は、肺全摘が8人、葉切除が20人、区域切除が1人、葉+区域切除が1人だった。外科手術後の合併症は6人(20%)に起こり、2人はARDSで、1人は気管支瘻、1人は心タンポナーデ、2人は膿胸だった。合併症は、内科的治療にかかわらず進行する疾患患者において頻繁にみられた(オッズ比10, p = 0.025)。1年以上追跡すると、外科的治療群では21人(87.5%)が喀痰陰性化がみられ、非外科的治療群の11人(45.8%)と比べると有意に多かった(率比2.36, 95%信頼区間1.37–4.03, p = 0.002)。

結論:
 肺切除を受けたNTM-PD患者は、喀痰陰性化を達成しやすい。長期的な抗菌薬投与もやめることができるかもしれない。





by otowelt | 2018-07-30 00:57 | 抗酸菌感染症

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