
Rodrigo-Troyano A, et al.
Pseudomonas aeruginosa in Chronic Obstructive Pulmonary Disease Patients with Frequent Hospitalized Exacerbations: A Prospective Multicentre Study.
Respiration. 2018 Jul 24:1-8.
拝啓:
緑膿菌は、COPDの重賞増悪と関連している病原微生物である。しかしながら、頻回な入院を要する増悪に対する役割についてはよくわかっていない。
目的:
われわれは頻回な入院を要する増悪を経験するCOPD患者において、緑膿菌がその頻度、リスク因子、菌感受性パターンに影響を与えるかどうか調べた。
方法:
他施設共同前向き観察研究において頻回な入院を要する増悪を経験したCOPD患者を登録した。喀痰緑膿菌の有無によって2群に分類された。患者は12ヶ月フォローアップされた。
結果:
われわれは207人の頻回な増悪経験を有するCOPD患者を登録した。そのうち119人(57%)がで適切な喀痰培養検査が可能だった。そのうち、緑膿菌を有していたのは21人(18%)であった。緑膿菌保菌のリスク因子は、登録前全身性ステロイドの使用(オッズ比3.3、95%信頼区間1.2-9.7、p = 0.01)、過去の緑膿菌保菌(オッズ比4.36, 95%信頼区間1.4-13.4, p < 0.01)だった。緑膿菌保菌患者は3回以上の再入院リスクが高かった(オッズ比4.1, 95%信頼区間1.3-12.8, p = 0.01)。14人(67%)の患者において、緑膿菌は少なくとも1以上の抗菌薬に耐性を示していた。70%の患者で緑膿菌は長らく保菌されていた。
結論:
COPD患者の1年の追跡において緑膿菌の保菌は3回以上の再入院リスクと関連しており、適切な抗菌薬を使用しても保菌が続いた。
![]() ポケット呼吸器診療(2018) [ 林清二 ] |