
Takakuwa O, et al.
Prevention of hypoxemia during endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration: Usefulness of high-flow nasal cannula
Respiratory Investigation, DOI: https://doi.org/10.1016/j.resinv.2018.06.004
背景:
処置前に呼吸器系の障害がない患者でも、EBUS-TBNA時の低酸素血症は、しばしば起こる問題である。この研究の目的は、EBUS-TBNA時の低酸素血症を予防するためにハイフロー鼻カニューレ(HFNC)の有効性を評価することである。
方法:
本研究は前向きパイロット研究である。登録患者は、EBUS-TBNAでミダゾラム鎮静を行われた者とした。主な除外基準は、酸素化に障害がある80歳を超えた高齢者、室内気でSpO2が95%未満の患者とした。プライマリアウトカムは、処置中の酸素化レベルとした。PcCO2および合併症がセカンダリアウトカムとして評価された。HFNCは、FiO230%でSpO2を90%以上に維持できるよう投与された。EBUS-TBNA時の最低SpO2を通常鼻カニューレを用いた処置(ヒストリカルコントロール)と後ろ向きに比較された。
結果:
12人の患者がHFNCを受けた。平均最低SpO2は93%だった。処置開始から早期に平均SpO2は減少する傾向にあったが、処置中を通してSpO290%以上を維持することができた(図)。

平均PcCO2は39mmHgだった(範囲30~46mmHg)。主要な合併症は観察されなかった。通常鼻カニューレでEBUS-TBNAを受けた患者では、平均最低SpO2は88%で、HFNCの症例よりも有意に低かった(p = 0.005)。
結論:
EBUS-TBNA時の低酸素血症を予防するうえで、HFNCは効果的かつ安全なデバイスである。
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