メタアナリシス:GERDとIPFの関連は喫煙に左右されている?

e0156318_7331272.jpg 私も、IPF自体の進行にGERDが影響を与えているようには感じていません。この議論をするときに、PPIが長期的に誤嚥のリスク因子としても報告されていることが頭をよぎります。

David Bédard Méthot, et al.
Meta-Analysis of Gastroesophageal Reflux Disease and Idiopathic Pulmonary Fibrosis
CHEST, DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2018.07.038


背景:
 胃食道逆流症(GERD)と特発性肺線維症(IPF)の関連については議論の余地がある。現在のガイドラインでは臨床医は定期的な制酸剤の内服を推奨しているが、2つの最近のメタアナリシスではIPFに対する制酸剤治療は結論が出ていないとしている。われわれの目的は、GERDとIPFの関連性に関するエビデンスを構築するため、システマティックレビューおよびメタアナリシスを行うことである。

方法:
 Medline, Ebbase, Ovid, Web of Scienceで全言語の原著論文を1966年~2018年5月まで検索した。GERDがIPFにもたらす関連性を算出するに足る場合、本メタアナリシスでは観察研究(コホートおよび症例対照研究)が選択された。

結果:
 18の症例対照研究(3206人のIPF患者、9358人のコントロール)がメタアナリシスの適格基準を満たした。メタアナリシスによれば、GERDはIPFと関連していた(オッズ比2.94、95%信頼区間1.95-4.42、p homogeneity < 0.0001)。データソースの種類(臨床研究 vs データベース)、コントロールの種類(健常ボランティア、間質性肺疾患以外の呼吸器疾患患者、非IPF-間質性肺疾患患者)によらず、結果は有意であった。メタ回帰では、喫煙歴で補正すると、GERDとIPFは関連していなかった。

結論:
 GERDとIPFは関連しているかもしれないが、特に喫煙歴などの交絡因子による影響が大きい。症例対照研究に限って言えば、おそらくGERDとIPFの関連は薄い。




by otowelt | 2018-09-03 00:42 | びまん性肺疾患

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