IPFにおけるCPFEの定義は気腫のひろがりを10%以上に

IPFにおけるCPFEの定義は気腫のひろがりを10%以上に_e0156318_16573847.png CPFEの定義についての提案です。

Hee‐Young Yoon, et al.
Effects of emphysema on physiological and prognostic characteristics of lung function in idiopathic pulmonary fibrosis
Respirology, First published: 23 August 2018,https://doi.org/10.1111/resp.13387


背景および目的:
 CPFE(combined pulmonary fibrosis and emphysema)は、肺容量を保持するものの肺機能が減少していくことで特徴づけられる。しかしながら、気腫性病変の広がりが特発性肺線維症(IPF)の呼吸生理学や予後的特徴にどの程度影響を与えるのかは分かっていない。われわれは、IPF患者においてCPFEがあると定義する際用いられる、気腫のひろがりについて解析した。

方法:
 209人のIPF患者において、胸部高分解能CT(HRCT)において気腫のひろがりをテクスチャ解析による自動定量システムを用いて観察した。肺機能パラメータの年間減少率と予後予測に対する気腫のひろがりが与える影響を解析した。

結果:
 気腫が5%以上みられたのは53人(25%)、10%以上みられたのは23人(11%)、15%以上みられたのは12人(6%)だった。気腫のひろがりが5%以上みられた患者は、男性、既喫煙者の頻度が高かった。これらの患者は肺容量が保持時されており、努力性肺活量の減少率は気腫がほとんどみられない患者よりも緩やかであった。努力性肺活量減少率は、気腫がほとんどみられない患者(ハザード比0.933, P < 0.001)、気腫が5%以上にみられる患者(ハザード比0.906, P < 0.001)において有意な死亡リスク因子だった。しかしながら、拡散能(DLCO)は気腫が10%以上にみられた患者(ハザード比0.972, P = 0.040)、15%以上にみられた患者(ハザード比0.942, P = 0.023)において最も予後予測にすぐれた因子だった。気腫のひろがりのカットオフ値を10%に設定すると、IPF患者において努力性肺活量減少率がもっとも有意差がついた。

結論:
 IPF患者では、気腫のひろがりが10%以上あると、努力性肺活量の年間減少率や予後に影響を与える。これをCPFEの定義として用いることが可能である。



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by otowelt | 2018-09-21 00:08 | びまん性肺疾患

近畿中央呼吸器センター 呼吸器内科の 倉原優 と申します。医療従事者の皆様が、患者さんに幸せを還元できるようなブログでありたいと思います。原稿・執筆依頼はメールでお願いします。連絡先:krawelts@yahoo.co.jp


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