本の紹介:Dr.イワケンのねころんで読める英語論文

 「ねころんで読める」シリーズはナースから医師まで幅広く読める、エンターテイメント性あふれる医学書です。藤井昌子先生の画力が面白さを倍増させてくれるので、買って損はないモノばかりです。そんなシリーズに、あの岩田健太郎先生が満を持して登場です。「ねころんで読める英語論文」。
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発売日:2018年9月19日
単行本 : 148ページ
価格 : 3,300円 (税別)
出版社 : メディカ出版
著者 : 岩田健太郎先生

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 岩田健太郎先生は英語がペラペラだと思うのですが、私はMy name is Yu Kurahara, I'm 36 years old. くらいしか話せません。フィリピン人の英語教師とスカイプで話をしていた息子にも「お父さん発音下手くそ」と揶揄される始末です。

 私が尊敬するとある医師は、英語の発音はイマイチなのですが、海外の学会で堂々と話されます。なぜそんなに自信溢れる発表ができるのかと聞いたところ、「別に英語の発音なんてどうでもいいんや。度胸さえあれば何とか通じる」という返事が返ってきました。これは、『世界の果てまでイッテQ!』の出川イングリッシュと同じ論理で、彼は「滝」のことを「ドドドドウォーター」、「観覧車」のことを「クルクルボックス」と呼びました。それでも外国人と良好なコミュニケーションがとれていた。

 この本は、「そんなんでも構わんからとりあえず度胸をつけろ」と勇気をくれます。本の後半にもビビらないことが大事だと書かれています。至極同感できます。
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 皆さんは、英語論文のAbstractをどこから読んでいますか?別に最初から読んでも間違いではないのですが、効率的に情報を得るためにはConclusionsから読むのがよい。Backgroundは読み手によっては不要な情報です。そして、論文の全体を読むときは、Abstractを手元に置きつつ対比させながら読んでいくスタイルがよい。こういうコツってなかなか医療従事者の中で継承されていきません。誰も教えてくれないし、教えようともしない。私も英語論文を読み始めて何年か経ってようやく分かってきたレベルです。

 無数の医学論文に目を通してきた岩田先生が「読むノウハウ」を一冊に濃縮させて書いておられるわけですから、今の若手医療従事者って心底羨ましいなぁと思います。研修医の頃にこういう本があれば、私ももうちょっとたくさん論文を読めていただろうに。英語論文って、最初はみんな苦労しますよね。通過儀礼みたいな感じで、しんどい。それを「ねころんで」体得できるのならば、これほどありがたいことはありません。





by otowelt | 2018-09-17 00:37 | 呼吸器その他

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