実臨床集団における妥当なFeNOカットオフ値について

e0156318_1637713.jpg 日本では35ppbがカットオフ値として用いられることがガイドラインで推奨されています。

Jeppegaard M, et al.
Validation of ATS clinical practice guideline cut-points for FeNO in asthma.
Respir Med. 2018 Nov;144:22-29.


背景:
 アメリカ胸部学会(ATS)は、喘息における好酸球(EOS)性気道炎症をモニターするために呼気一酸化窒素濃度(FeNO)を測定することを支持しているが、実臨床集団における妥当なカットポイント提唱が必要とされている。

目的:
 喘息患者の実臨床において、ATSによって支持された妥当なFeNOカットポイントの妥当性を喀痰EOS数に関連づけて調べること。

方法:
 全患者は、連続して喘息の専門家による12ヶ月アセスメントに紹介され、FeNOおよび誘発喀痰が検査された。12ヶ月後に再び検査された。喀痰EOSカットオフ≧3%に対する陽性適中率(PPV)および陰性適中率(NPV)が計算された。FeNOの変化は、ATS基準に従って定義された(FeNO<50ppbのときは、>20%あるいは10ppbの変化)。

結果:
 144人の成人喘息患者が調査された(59%が女性)。ベースラインでFeNOが低かったのは(<25ppb)94人(65%)で、FeNOが25~50ppbだったのは34人(24%)、高FeNO(>50ppb)だったのは16人(11%)だった。FeNO>25ppbおよび>50ppbがEOS≧3%を予測するPPVはそれぞれ45%、77%だった。NPVはそれぞれ88%、83%だった。>50ppbをカットオフに設定すると、感度は70%から37%へ減少した。FeNOの有意な減少は、喀痰EOSの減少と関連していた(p = 0.01)。

結論:
 この知見は、喘息における好酸球性気道炎症をモニターするためのATSによるFeNOカットポイントの妥当性を支持するものである。しかしながら、実臨床集団では、 大部分の患者がFeNO濃度が中間的な位置にあるため、ATSのFeNOカットポイントを臨床適用する上で制限があるかもしれない。


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by otowelt | 2018-11-19 00:08 | 気管支喘息・COPD

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