気温変動は喘息における気道炎症を悪化させる

e0156318_1637713.jpg マウスを用いた研究です。

Du C, et al.
Repeated exposure to temperature variation exacerbates airway inflammation through TRPA1 in a mouse model of asthma.
Respirology. 2018 Nov 15. doi: 10.1111/resp.13433. [Epub ahead of print]


背景および目的:
 疫学研究によれば、環境温は喘息の基礎トリガーや潜在的原因の1つとされている。この研究の目的は、BALB/cマウスの実験モデルを用いて、温度によって誘発された気道炎症の影響を調べることである。

方法:
 マウスは異なる気温条件に置かれ(26℃安定、26℃/18℃のサイクル、26℃/10℃のサイクル)、21日間の間オボアルブミン(OVA)による感作と投与を受けた。選択的TRP(transient receptor potential)A1チャネルブロッカーであるHC030031が、“喘息”気道におけるTRPA1のメカニズムを調べるために用いられた。最終OVA投与後、in vivoにおける肺機能が測定され、気管支肺胞洗浄液(BALF)と肺炎症が解析された。

結果:
 気温の変化は、特に大きく変動する場合(16℃)、OVA誘発マウスでは気道炎症が増悪し、血清総IgEおよびIgG1が上昇し、BALF中の炎症性細胞とサイトカインが上昇した。極度の寒さと気温の変化に繰り返し暴露させることで気道過敏性(AHR)が悪化するかどうか組織病理学的変化を解析し肺機能の変化を調べた。大きな気温変動(26℃/10℃サイクル)の存在は、免疫組織化学的にTRPA1発現に有意なアップレギュレーションを起こした。また、HCO30031の投与は、TRPA1発現を想定通り阻害し、喘息様の病理学的特徴を減少させた。

結論:
 気温の変動に繰り返し暴露させることで、実験的な“喘息”およびTRPA1を介在した気温依存性の炎症性変化が増悪した。





by otowelt | 2018-11-29 00:23 | 気管支喘息・COPD

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