
Simou E, et al.
Alcohol consumption and risk of tuberculosis: a systematic review and meta-analysis
IJTLD, DOI: https://doi.org/10.5588/ijtld.18.0092
目的:
アルコール消費と結核のリスクの関連についてシステマティックレビューおよびメタアナリシスをおこなうこと。
方法:
Medline, EMBASE, Web of Scienceを用いて2005年から2018年4月までの観察研究を調べた。登録された研究の参考文献リストについてもスクリーニングされた。
結果:
49研究が登録された。アルコール消費が少ないまたは全くない集団と比較すると、アルコール消費が多いまたはその他いずれの消費量において相対オッズ比は上昇した(1.90、95%信頼区間1.63–2.23)。相当なレベルでの異質性が確認された(I2= 82%)。しかしながら、出版バイアスは観察されなかった(P = 0.54)。アルコールをまったく飲まない群を対照群に設定した研究に限った感度解析では、わずかに低いながらもリスク上昇はやはり観察された(オッズ比1.60, 95%信頼区間1.39–1.84)。サブグループ解析では、研究デザイン、研究の質、地域、出版年、交絡因子の補正のいずれにおいて有意な差はみられなかった。ハザード比を報告した4研究を追加したプール解析では、追跡期間中のアルコール消費に関連した結核のリスク上昇は約3倍だった(ハザード比2.81, 95%信頼区間2.12–3.74)。暴露反応解析では、1日あたり10~20gのアルコール摂取が増えるごとに、結核のリスクは12%上昇した。

結論:
アルコール消費は、結核発症の重要なリスク因子である。