オピオイドと市中肺炎リスク

オピオイドと市中肺炎リスク_e0156318_12595793.png 海外では日本より処方閾値が低いですからね。

Edelman EJ, et al.
Association of Prescribed Opioids With Increased Risk of Community-Acquired Pneumonia Among Patients With and Without HIV.
JAMA Intern Med. 2019 Jan 7. doi: 10.1001/jamainternmed.2018.6101.


背景:
 いくつかのオピオイドには免疫抑制作用があることが知られているが、オピオイド処方と臨床的に妥当性のある免疫関連アウトカムの関連性は、特にHIV感染者の間ではよくわかっていない。

目的:
 処方されたオピオイドと市中肺炎(CAP)の関連をオピオイドの性質とHIVの状態によって評価すること。

デザイン、セッティング、参加者:
 これは、2000年1月1日から2012年12月31日までに退役軍人コホート研究(VACS)の患者データを使用したコホート内症例対照研究である。VACSの参加者には、全米の退役軍人健康管理局(VA)医療センターで治療を受けている、HIVの有無に関わらず生存中の患者が含まれた。入院が必要なCAP患者(4246人)が、年齢、性別、人種、観察機関、HIVステータスによって1:5の割合でCAPのないコントロール患者(21146人)とマッチされた。データは2017年3月15日から2018年8月8日まで解析された。

暴露:
 発症日前12ヶ月のオピオイド処方について、処方タイミング(処方なし、過去処方、現在処方)、用量別:低用量(1日平均モルヒネ相当で20mg未満)、中用量(20~50mg)、高用量(50mgを超える)、オピオイド免疫抑制の性質(あり vs 不明あるいはなし)ごとに調べた。

主要アウトカム:
 VAにおける入院を要するCAP。

結果:
 26392人のVACS被験者のうち(98.9%が男性、平均年齢50±10歳)、現在中用量オピオイドを使用している免疫抑制状態が不明あるいはない患者(補正オッズ比1.35、95%信頼区間1.13-1.62)、免疫抑制状態にある患者(補正オッズ比2.07、95%信頼区間1.50-2.86)、現在高用量オピオイドを使用している免疫抑制状態が不明あるいはない患者(補正オッズ比2.07、95%信頼区間1.50-2.86)、免疫抑制状態にある患者(補正オッズ比3.18、95%信頼区間2.44-4.14)は、オピオイドを現在処方されていないあるいは過去に処方されたことがある免疫抑制のない患者と比べてCAPリスクが上昇した。層別化解析では、CAPリスクは現在オピオイドを処方されているHIV患者で大きく上昇し、特に免疫抑制オピオイドの際に顕著だった。

結論:
 高用量で免疫抑制のあるオピオイドを処方されていると、HIVステータスを問わずCAPリスクが上昇した。





by otowelt | 2019-02-21 00:07 | 感染症全般

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