NPPVのマスクにかかる圧の測定
2019年 04月 16日
NPPVのときのマスクの圧に関する実臨床的な報告。面白いです。
Brill AK, et al.
Mask pressure effects on the nasal bridge during short-term noninvasive ventilation.
ERJ Open Res. 2018 Apr 9;4(2). pii: 00168-2017. doi: 10.1183/23120541.00168-2017. eCollection 2018 Apr.
目的:
この研究の目的は、非侵襲性換気(NIV)中にマスクから鼻梁にかかる圧が、マスクの種類、換気設定、体位によって受ける影響および快適性について調べることである。
方法:
われわれは18歳以上の健常人20人(男性12人、女性8人)に4つの異なるNIVマスクを装着してNIVを受けてもらい(3つは口鼻マスク[Hospital Fullface、Quattro Air、Comfort Gel Full]、1つは鼻マスク[Easylife])、3種類の換気設定を用いて坐位(IPAP:15, 20, 25 cm H2O)で、またはIPAP20cm H2Oで仰臥位で換気し、鼻梁にかかる圧を測定した。EPAPは5cmH2Oを維持した。客観的な圧測定は、I-Scan pressure-mapping systemを用いた(写真)。主観的なマスクフィットの快適性は、100mmVASで評価した。 (写真. I-Scan™)
結果:
健常者の平均年齢は36±11歳、平均BMIは25.1±3.3 だった。マスクによって鼻梁に平均47.6±29 mmHg~91.9±42.4 mmHgの圧がかかった。全マスクにおいて仰臥位時の圧が低かった(仰臥位:57.1±31.9 mmHg vs 坐位:63.9±37.3 mmHg、p<0.001)。口鼻マスクでは吸気時気道陽圧(IPAP)は鼻梁の圧に影響を与えなかった。主観的な不快感は高IPAPと関連しており、皮膚に対する圧と正の相関をしていた。試験中に合併症はみられなかった。
結論:
マスクフィット時の皮膚に対する圧を客観的に測定することは、マスク選択の一助となりうる。仰臥位のマスクフィットが、臨床においてルーチンに考慮されるべきである。
Brill AK, et al.
Mask pressure effects on the nasal bridge during short-term noninvasive ventilation.
ERJ Open Res. 2018 Apr 9;4(2). pii: 00168-2017. doi: 10.1183/23120541.00168-2017. eCollection 2018 Apr.
目的:
この研究の目的は、非侵襲性換気(NIV)中にマスクから鼻梁にかかる圧が、マスクの種類、換気設定、体位によって受ける影響および快適性について調べることである。
方法:
われわれは18歳以上の健常人20人(男性12人、女性8人)に4つの異なるNIVマスクを装着してNIVを受けてもらい(3つは口鼻マスク[Hospital Fullface、Quattro Air、Comfort Gel Full]、1つは鼻マスク[Easylife])、3種類の換気設定を用いて坐位(IPAP:15, 20, 25 cm H2O)で、またはIPAP20cm H2Oで仰臥位で換気し、鼻梁にかかる圧を測定した。EPAPは5cmH2Oを維持した。客観的な圧測定は、I-Scan pressure-mapping systemを用いた(写真)。主観的なマスクフィットの快適性は、100mmVASで評価した。
結果:
健常者の平均年齢は36±11歳、平均BMIは25.1±3.3 だった。マスクによって鼻梁に平均47.6±29 mmHg~91.9±42.4 mmHgの圧がかかった。全マスクにおいて仰臥位時の圧が低かった(仰臥位:57.1±31.9 mmHg vs 坐位:63.9±37.3 mmHg、p<0.001)。口鼻マスクでは吸気時気道陽圧(IPAP)は鼻梁の圧に影響を与えなかった。主観的な不快感は高IPAPと関連しており、皮膚に対する圧と正の相関をしていた。試験中に合併症はみられなかった。
結論:
マスクフィット時の皮膚に対する圧を客観的に測定することは、マスク選択の一助となりうる。仰臥位のマスクフィットが、臨床においてルーチンに考慮されるべきである。
by otowelt
| 2019-04-16 00:56
| 集中治療