気管支拡張症に対する吸入ステロイドはマクロライド単独治療と比較して呼吸器感染症入院リスクを上昇

e0156318_1543237.jpg 気管支拡張症に対する吸入薬は、感染症や喀血のリスク上昇があるため推奨されません。

Henkle E, et al.
Comparative risks of chronic inhaled corticosteroids and macrolides for bronchiectasis.
Eur Respir J. 2019 Apr 18. pii: 1801896. doi: 10.1183/13993003.01896-2018.


背景:
 非嚢胞性線維症気管支拡張症(以下単純に気管支拡張症と記載)は、治療決定についてのデータが乏しい慢性気道疾患である。われわれは、マクロライド単独治療と吸入ステロイド(ICS)の慢性使用における呼吸器感染症のリスクを比較した。

方法:
 われわれは2006年から2014年までに気管支拡張症と診断されたアメリカのメディケアのコホートを同定した。非嚢胞線維症の症例は除外された。初回処方から28日以上ICSあるいはマクロライド単独治療を受けた患者を慢性使用と定義した。われわれは、標準化平均差(SMD)を用いて曝露コホートの特徴を比較し、治療の差を調べるために傾向スコア(PS)を用いた。急性増悪、入院中の呼吸器感染症、全原因入院、および死亡率のリスクを、PS10分位調整Cox回帰モデルを使用して比較した。

結果:
 気管支拡張症の病名でメディケア登録された285043人から、新規のICS使用者83589人、新規のマクロライド使用者6500人が同定された。100人年あたりの呼吸器感染症入院の粗罹患率は、ICSで12.6人、マクロライドで10.3人だった。PS補正ハザード比は、マクロライド新規使用者と比較してICSでは、呼吸器感染症入院1.39(95%信頼区間1.23-1.57)、急性増悪1.56(95%信頼区間1.49-1.64)、死亡1.09(95%信頼区間0.95-1.25)だった。

結論:
 気管支拡張症の患者では、ICS使用はマクロライド単独治療と比較して呼吸器感染症入院のリスク上昇と関連していた。



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by otowelt | 2019-05-13 00:25 | 呼吸器その他

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