特発性肺線維症では血清アミロイドAが上昇する
2019年 05月 17日
さすがに、アミロイドーシスでしか測定したことないです。
Vietri L, et al.
Serum amyloid A in patients with idiopathic pulmonary fibrosis.
Respir Investig. 2019 Apr 26. pii: S2212-5345(19)30051-6. doi: 10.1016/j.resinv.2019.03.010.
背景:
血清アミロイドA(SAA)は、活性化単球からの前炎症性サイトカインに反応し肝臓から産生されるアポリポプロテイン(12-14kDa)である。SAAの前駆体はサルコイドーシスの病因に関与する急性期タンパク質であり、COPDおよび肺癌の増悪時に増加することが分かっている。しかしながら、組織学的・放射線学的にUIPパターンを呈する間質性肺炎としてもっともよくみられる重症の特発性疾患である特発性肺線維症(IPF)の患者におけるSAA濃度の有用性についてはデータがない。この予備研究の目的は、IPF患者におけるSAA濃度を調べ、臨床バイオマーカーとしてのその潜在的用途を探索することである。
方法:
SAA濃度は、IPF患者21人(14人が男性、平均年齢64.8±8.1歳)でELISA法を用いて測定され、健康なコントロール患者11人(3人が男性、平均年齢55±11.3歳)と比較された。臨床的、機能的、免疫学的データがデータベースから採取された。
結果:
SAA濃度はコントロール患者よりIPF患者で有意に高かった(p = 0.03)。ROC解析では、カットオフ値 6067 ng/mlにおいて、感度70.59%、特異度90.91%であった。
(文献より引用)
IPF患者では、SAAとHDLコレステロール(r = -0.62, p = 0.05)および%努力性肺活量(r = -0.52, p = 0.01)の間に有意な相関がみられた。
SAA濃度が上位75パーセンタイルにいる集団は、有意に生存期間が短かった。 (文献より引用)
結論:
SAAはIPF患者における疾患重症度の有望なマーカーである。われわれの予備的データは、このまれな疾患における脂質代謝変化が潜在的な病理学的役割を持つと示している。
Vietri L, et al.
Serum amyloid A in patients with idiopathic pulmonary fibrosis.
Respir Investig. 2019 Apr 26. pii: S2212-5345(19)30051-6. doi: 10.1016/j.resinv.2019.03.010.
背景:
血清アミロイドA(SAA)は、活性化単球からの前炎症性サイトカインに反応し肝臓から産生されるアポリポプロテイン(12-14kDa)である。SAAの前駆体はサルコイドーシスの病因に関与する急性期タンパク質であり、COPDおよび肺癌の増悪時に増加することが分かっている。しかしながら、組織学的・放射線学的にUIPパターンを呈する間質性肺炎としてもっともよくみられる重症の特発性疾患である特発性肺線維症(IPF)の患者におけるSAA濃度の有用性についてはデータがない。この予備研究の目的は、IPF患者におけるSAA濃度を調べ、臨床バイオマーカーとしてのその潜在的用途を探索することである。
方法:
SAA濃度は、IPF患者21人(14人が男性、平均年齢64.8±8.1歳)でELISA法を用いて測定され、健康なコントロール患者11人(3人が男性、平均年齢55±11.3歳)と比較された。臨床的、機能的、免疫学的データがデータベースから採取された。
結果:
SAA濃度はコントロール患者よりIPF患者で有意に高かった(p = 0.03)。ROC解析では、カットオフ値 6067 ng/mlにおいて、感度70.59%、特異度90.91%であった。
IPF患者では、SAAとHDLコレステロール(r = -0.62, p = 0.05)および%努力性肺活量(r = -0.52, p = 0.01)の間に有意な相関がみられた。
SAA濃度が上位75パーセンタイルにいる集団は、有意に生存期間が短かった。
結論:
SAAはIPF患者における疾患重症度の有望なマーカーである。われわれの予備的データは、このまれな疾患における脂質代謝変化が潜在的な病理学的役割を持つと示している。
by otowelt
| 2019-05-17 00:44
| びまん性肺疾患