INPULSIS試験事後解析:ニンテダニブはGAPステージを問わず有効

INPULSIS試験事後解析:ニンテダニブはGAPステージを問わず有効_e0156318_10574046.jpg 早期から開始すべきという見解には変わりないですね。

Ryerson CJ, et al.
Effects of nintedanib in patients with idiopathic pulmonary fibrosis by GAP stage.
ERJ Open Res. 2019 Apr 29;5(2). pii: 00127-2018.


背景および方法:
 われわれは、特発性肺線維症(IPF)患者におけるニンテダニブの治療効果に潜在的に影響を与えるGAP(性別、年齢、生理学的パラメータ)の事後解析を実施した。アウトカムはINPULSIS試験においてGAPステージIとGAPステージII/IIIで比較した。

結果:
 ベースライン時、500人の患者がGAPステージIだった(ニンテダニブ304人、プラセボ196人)、489人がGAPステージII(ニンテダニブ296人、プラセボ193人)で、71人がGAPステージIII(ニンテダニブ38人、プラセボ33人)だった。ニンテダニブで治療を受けた患者の年間努力性肺活量(FVC)減少率は、GAPステージIおよびGAPステージII/IIIで同等だった(-110.1mL/年 vs -116.6 mL/年)。また、いずれの群もプラセボで治療された患者よりは減少率が低かった(プラセボ:-218.5mL/年、-227.6 mL/年) 。
 急性増悪の頻度は、GAPステージII/IIIのほうがGAPステージIの患者より多かった(8.4% vs 3.0%)。GAPステージIの患者では、ニンテダニブ群において1回以上の急性増悪を経験した頻度は1.6%で、プラセボ群では5.1%だった。GAPステージII/IIIの患者では、ニンテダニブ群において1回以上の急性増悪を経験し頻度は7.8%で、プラセボ群では9.3%だった。総合して解析すると、プラセボと比較してニンテダニブ群で初回急性増悪のリスクが減少する傾向があった(ハザード比0.64, 95%信頼区間0.39–1.05; p=0.08)。
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(文献より引用)
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(文献より引用)
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(文献より引用)

 SGRQスコアはベースライン時、GAPステージが高いほど不良であった(GAPステージI:37.0点、GAPステージII:40.5点、GAPステージIII:50.8点)。52週時点でSGRQスコアのベースラインからの変化はニンテダニブ群とプラセボ群で有意差はなかった (差−1.43, 95%信頼区間−3.09–0.23; p=0.09)。
 GAPステージIの患者では、ニンテダニブ治療を受けた患者はプラセボ群と比較して治療中断が多かった。この差は、GAPステージII/IIIでも同様だった。下痢がもっともよくみられた中断理由だった。ニンテダニブ群では、死亡は43.8%にみられた。プラセボ群では、59.8%にみられた。

結論:
 INPULSIS試験の事後解析によれば、ニンテダニブはどのGAPステージであってもFVC減少率に対する同等の効果を有することが示された。




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by otowelt | 2019-05-08 00:16 | びまん性肺疾患

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