プレアルブミンはIPFの予後不良因子
2019年 06月 27日

Li B, et al.
Serum prealbumin is a prognostic indicator in idiopathic pulmonary fibrosis.
Clin Respir J. 2019 May 18. doi: 10.1111/crj.13050.
背景:
特発性肺線維症(IPF)はさまざまな経過をたどる致死的な間質性肺疾患。プレアルブミン(PA)は、ルーチンで測定される血液生化学検査である。われわれは、IPF患者の予後予測的な価値があると考えた。
目的:
IPF患者におけるPAの予後予測価値を調べること。
方法:
中国2施設において2012年7月から2016年12月までにIPF患者の血液生化学検査、患者特性、肺機能検査データを収集した。感染例、肝腎機能障害、肺移植例はコホートから除外した。
結果:
多変量Cox回帰分析では、PAは、BMI、努力性肺活量(FVC)、血清アルブミン、血清相タンパクとともに、IPFの有意な予後予測因子であった。PA < 0.2 mg/Lは、PA正常例よりも生存期間が短かった。PA < 0.2 mg/Lおよびアルブミン35g/Lの患者は、PA < 0.2 mg/Lの患者と生存期間に差はなかったが、PA < 0.2 mg/Lおよびアルブミン35g/Lの患者の平均生存期間は短かった。
結論:
われわれの研究では、PA < 0.2 mg/LのIPF患者は予後不良だった。さらなる研究によって、IPF患者におけるPAの予後予測能や病態生理を解明する必要があろう。
by otowelt
| 2019-06-27 00:10
| びまん性肺疾患