気胸に対する早期自己血胸膜癒着術は有用
2019年 06月 19日

Ibrahim IM, et al.
Early Autologous Blood-Patch Pleurodesis versus Conservative Management for Treatment of Secondary Spontaneous Pneumothorax.
Thorac Cardiovasc Surg. 2019 Apr;67(3):222-226.
背景:
自己血パッチ胸膜癒着術は、二次性自然気胸(SSP)の治療オプションとして効果的である。さらに、エアスペース残存の有無を問わず、遷延性エアリークがある場合に用いることができる。しかしながら、自己血パッチ胸膜癒着術の適切なタイミングについてはデータがない。この研究の目的は、SSPにおける保守的マネジメントと早期自己血パッチ胸膜癒着術を比較することである。
方法:
われわれは、エジプトのミヌフィーヤ大学病院においてランダム化比較試験をおこなった。SSP患者47人がランダムに2群に割り付けられた。A群(23人)は胸腔ドレーン挿入後3日目に自己血50mLを注入する群、B群(24人)は通常の保守的管理をおこなう群である。エアリーク持続期間、胸腔ドレーン挿入期間、入院期間、合併症の頻度が比較された。
結果:
エアリーク持続期間、胸腔ドレーン抜去までの期間、入院期間はA群のほうがB群よりも有意に短かった。
結論:
SSP患者に対して早期に自己血を注入することでエアリーク遷延を予防できる可能性がある。全拡張が得られない場合、保守的な管理より有用であろう。
by otowelt
| 2019-06-19 00:54
| 呼吸器その他