ベンラリズマブの安全性

e0156318_9473145.png AEとして報告される喘息の頻度が下がるのは分かりますが、結構このあたりグレーなんですよね。喘息増悪を起こしたときにAEとして報告するかどうか問題。

Liu W, et al.
Adverse events of benralizumab in moderate to severe eosinophilic asthma: A meta-analysis.
Medicine (Baltimore). 2019 May;98(22):e15868.

背景:
 ベンラリズマブはヒト化抗IL-5受容体αモノクローナル抗体で、好酸球を直接・迅速に枯渇させ、中等症~重症好酸球性喘息において、有意に喘息増悪を減らし肺機能を改善させることが示されている。しかしながら、ベンラリズマブの有害事象(AE)とこれらAEの包括的解析に関する論議は満足におこなわれていない。この研究は、ランダム化比較試験におけるAEの頻度を調べることである。

方法:
 中等症~重症好酸球喘息患者におけるベンラリズマブとプラセボを比較したランダム化比較試験をEmbase, Pubmed, Cochraneデータベースにおいて調べた。アウトカムは観察期間中のAEの頻度である。

結果:
 この研究では、8つのランダム化比較試験が解析された。ベンラリズマブで治療された患者は、プラセボと比較してAE(リスク比0.94; 95%信頼区間0.90-0.98)、重篤なAE(SAE)(リスク比0.82; 95%信頼区間0.68-0.98), 喘息増悪(リスク比0.72, 95%信頼区間0.61-0.85), 気管支炎(リスク比0.76, 95%信頼区間0.59-0.96)、副鼻腔炎(リスク比0.64, 95%信頼区間0.48-0.85)のリスクが低かったが、頭痛(リスク比1.42, 95%信頼区間1.07-1.87)、発熱(リスク比2.26, 95%信頼区間1.32-3.87)のリスクは高かった。死亡、過敏症、注射部位反応、鼻咽頭炎、鼻炎、上気道感染症、インフルエンザ、咳嗽、悪心、腰痛、関節痛の頻度は増加させなかった。

結論:
 ベンラリズマブはSAE、喘息増悪、気管支炎、副鼻腔炎のリスクを減少させたが、頭痛と発熱のリスクを悪化させた。他のAEに関してはプラセボと同等だった。ベンラリズマブはおおむね安全に使用できるが、長期使用におけるAEに対する警戒は欠かせない。



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by otowelt | 2019-07-01 00:12 | 気管支喘息・COPD

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