オピオイド誘発性便秘の頻度は約5割

e0156318_9251047.png ESMO2018で発表された内容が論文化されました。筆頭著者は当院の緩和ケアチームの所医師です。

Tokoro A, et al.
Incidence of opioid-induced constipation in Japanese patients with cancer pain: A prospective observational cohort study.
Cancer Med. 2019 Jun 24. doi: 10.1002/cam4.2341.


背景:
 これは、日本人の癌患者においてオピオイド誘発性便秘(OIC)をアセスメントした多施設共同前向き観察研究である。

方法:
 適格患者は、安定期癌患者でECOG PS 0-2とした。OCIの発症は、Rome IV診断基準に基づき、オピオイド治療開始14日以内の日記記録によって規定された。OIC患者の頻度は、1週ごと、合計2週間で算出された。セカンダリ評価項目としてBowel Function Index (BFI)スコア、(医師による患者評価)、自発的排便回数/週(SBMs)(患者評価)、および医師診断によるOIC発症割合である。

結果:
 220人の患者が登録された。平均モルヒネ相当量は22mg/日だった。Rome IV基準によると、累積OIC発症割合は56%(95%信頼区間49.2-43.9%)で、1週目で48%(95%信頼区間40.8-54.6%)、2週目で37%(95%信頼区間30.1-43.9%)だった。累積OIC発症割合は、便秘予防薬を投与された患者のほうが低かった(48%[95%信頼区間38.1-57.5%] vs 65%[95%信頼区間55.0-74.2%])。BFIスコアによるOIC発症割合は、59%(95%信頼区間51.9-66.0%)、主治医評価によるOCI発症割合は61%(95%信頼区間54.3-68.1%)、SBMの頻度によるOIC発症割合は45%(95%信頼区間38.0-51.8%)だった。オピオイド開始前の自発的排便/週の頻度は、OIC発症にもっとも影響する因子だった。

結論:
 便秘症に対する予防薬の使用は、OIC発生率の減少に対して中等度効果があった。報告されたOICの発生率は、診断ツールに応じて変動した。



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by otowelt | 2019-07-19 00:46 | 肺癌・その他腫瘍

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