TOMORROW試験・INPULSIS試験事後解析:ニンテダニブの心血管系への安全性
2019年 08月 09日
基本的には問題なしという結論です。
Imre Noth, et al.
CV safety of nintedanib in subgroups by CV risk at baseline in the TOMORROW and INPULSIS trials
European Respiratory Journal 2019; DOI: 10.1183/13993003.01797-2018
背景:
ニンテダニブは、IPFの治療に用いられるチロシンキナーゼ阻害剤である。われわれは、TOMORROW試験およびINPULSIS試験のプールデータを用いて心血管系の安全性を調べた。
方法:
動脈硬化性の心血管系疾患およびベースラインに1つ以上の心血管系リスクがある患者(高リスク患者)、およびそれらリスクがない患者(低リスク患者)の事後解析である。
結果:
罹患率は1231人(ニンテダニブ723人、プラセボ508人)で算出され、89.9%が高リスク患者であった。主要な心血管系イベント罹患率は、ニンテダニブ群とプラセボ群で同等だった(高リスク患者:100人年あたり3.88 [95%信頼区間2.58–5.84] vs 3.49 [95%信頼区間2.10–5.79]、低リスク患者:100人年あたり4.78 [95%信頼区間1.54-14.82] vs 5.37 [95%信頼区間1.73-16.65])。ニンテダニブ群およびプラセボ群における心筋梗塞の罹患率は、高リスク患者で100人年あたり3.03 (95%信頼区間1.91–4.81) 、1.16 (95%信頼区間0.48–2.79)で、低リスク患者で100人年あたり1.59 (95%信頼区間0.22–11.29)、1.78 (95%信頼区間0.25–12.64)だった。ニンテダニブ群およびプラセボ群における虚血性心疾患の罹患率は、高リスク患者で100人年あたり1.85 (95%信頼区間1.02–3.34)、3.28 (95%信頼区間1.94–5.54)、低リスク患者で100人年あたり0、1.80 (95%信頼区間0.25–12.78)だった。 (文献より引用)
結論:
これらのデータはIPF患者のニンテニブの心血管系への安全性プロファイルを提示した。
Imre Noth, et al.
CV safety of nintedanib in subgroups by CV risk at baseline in the TOMORROW and INPULSIS trials
European Respiratory Journal 2019; DOI: 10.1183/13993003.01797-2018
背景:
ニンテダニブは、IPFの治療に用いられるチロシンキナーゼ阻害剤である。われわれは、TOMORROW試験およびINPULSIS試験のプールデータを用いて心血管系の安全性を調べた。
方法:
動脈硬化性の心血管系疾患およびベースラインに1つ以上の心血管系リスクがある患者(高リスク患者)、およびそれらリスクがない患者(低リスク患者)の事後解析である。
結果:
罹患率は1231人(ニンテダニブ723人、プラセボ508人)で算出され、89.9%が高リスク患者であった。主要な心血管系イベント罹患率は、ニンテダニブ群とプラセボ群で同等だった(高リスク患者:100人年あたり3.88 [95%信頼区間2.58–5.84] vs 3.49 [95%信頼区間2.10–5.79]、低リスク患者:100人年あたり4.78 [95%信頼区間1.54-14.82] vs 5.37 [95%信頼区間1.73-16.65])。ニンテダニブ群およびプラセボ群における心筋梗塞の罹患率は、高リスク患者で100人年あたり3.03 (95%信頼区間1.91–4.81) 、1.16 (95%信頼区間0.48–2.79)で、低リスク患者で100人年あたり1.59 (95%信頼区間0.22–11.29)、1.78 (95%信頼区間0.25–12.64)だった。ニンテダニブ群およびプラセボ群における虚血性心疾患の罹患率は、高リスク患者で100人年あたり1.85 (95%信頼区間1.02–3.34)、3.28 (95%信頼区間1.94–5.54)、低リスク患者で100人年あたり0、1.80 (95%信頼区間0.25–12.78)だった。
結論:
これらのデータはIPF患者のニンテニブの心血管系への安全性プロファイルを提示した。
by otowelt
| 2019-08-09 00:27
| びまん性肺疾患