
Cho J, et al.
Outcome of Regular Inhaled Treatment in GOLD A Chronic Obstructive Pulmonary Disease Patients.
Respiration. 2019 Aug 28:1-9. doi: 10.1159/000495756.
背景:
GOLD 2017によれば、グループAのCOPDに対する定期的な気管支拡張治療が推奨されている。
目的:
この研究の目的は、グループAのCOPD患者に対する定期的な吸入治療が、増悪や症状を含む健康アウトカムを改善させるかどうか評価することである。
方法:
われわれは2つの韓国の前向き研究において患者を登録した。適格基準は、mMRCが2未満、SGRQ COPDスコアが25未満、過去1年に1回以上の増悪や入院を経験していないCOPD患者とした。増悪率と症状の変化が解析された。
結果:
傾向スコアマッチにより、定期的に吸入治療を受けている患者とそうでない患者で107人のペア患者を設定し、平均それぞれ2.6年、3.1年追跡した。COPD増悪率は、吸入治療を受けている患者とそうでない患者では有意差はなかった (罹患率比1.24 [95%信頼区間0.68 ~ 2.25])。6ヶ月および12ヶ月後のSGRQ COPD合計スコアについては有意差がみられ、吸入治療群のほうが良好だった(平均差-4.7 [95%信頼区間-7.9 ~ -1.6]、-4.8 [95%信頼区間-7.9 ~-1.7])。12ヶ月間の解析において、長時間作用性気管支拡張薬の定期吸入は、非吸入と比べてSGRQ COPDスコアの有意な改善と関連していた(平均群間差-5.0 [95%信頼区間-8.6 ~ -1.4])。
結論:
GOLDグループAのCOPD患者に対する定期的吸入治療は、症状改善と関連しているが、増悪率の減少には寄与しない。
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