ERS慢性咳嗽の診断と治療ガイドライン

e0156318_8413789.png 筆頭著者はもちろんMorice先生です。サマリークエスチョンだけ翻訳しました。強く推奨されているのは低用量モルヒネだけで、これもMorice先生のランダム化比較試験に基づくものです。

Morice AH, et al.
ERS guidelines on the diagnosis and treatment of chronic cough in adults and children.
Eur Respir J. 2019 Sep 12. pii: 1901136. doi: 10.1183/13993003.01136-2019.


■クエスチョン1:胸部レントゲンや身体所見が正常な慢性咳嗽患者に胸部CTをおこなうべきか?
胸部レントゲンや身体所見が正常な慢性咳嗽患者に、ルーチンに胸部CTを行うことは支持しない(条件付き推奨、きわめて低い質のエビデンス)。

■クエスチョン2:慢性咳嗽に対してステロイド/ロイコトリエン受容体拮抗薬の反応性を予測する上でFeNO/血中好酸球は測定すべきか?
慢性咳嗽患者の抗炎症治療の反応性を予測するために有用かつ実用的な検査が必要である。しかし、それについての質の高いエビデンスは不足している。

■クエスチョン3:喘息治療薬(抗炎症あるいは気管支拡張治療)は慢性咳嗽患者に用いられるべきか?
成人の慢性咳嗽患者における短期吸入ステロイド(2~4週間)をためすことは支持される(条件付き推奨、低い質のエビデンス)。

■クエスチョン4:慢性咳嗽患者に対して制酸剤治療(PPIおよびH2ブロッカー)はおこなうべきか?
成人の慢性咳嗽患者に対する制酸剤治療をルーチンにおこなわないことを支持する(条件付き推奨、低い質のエビデンス)。

■クエスチョン5:慢性咳嗽患者に線毛運動改善薬は用いられるべきか?
慢性咳嗽においてマクロライドのルーチン使用を推奨するエビデンスは不足している。ほかの治療に抵抗性の慢性気管支炎による咳嗽に対して1ヶ月のマクロライド使用は考慮してもよいが、地域の抗菌薬適正使用ガイドラインなどに基づくべきである(条件付き推奨、低い質のエビデンス)。

■クエスチョン6:慢性咳嗽の患者に対して咳嗽神経調節性治療薬(プレガバリン、ガバペンチン、三環系抗うつ薬、オピオイド)は用いられるべきか?
成人の慢性難治性咳嗽に対する低用量徐放性モルヒネ(5~10mg1日2回)の試行を推奨する(対用推奨、中程度の質のエビデンス)。

■クエスチョン7:慢性咳嗽患者に対して非薬物治療(咳嗽コントロール療法)は用いられるべきか?
成人の慢性咳嗽患者に対する咳嗽コントロール療法を支持する(条件付き推奨、中等度の質のエビデンス)。
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by otowelt | 2019-10-08 00:39 | 呼吸器その他

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