ST2は急性II型呼吸不全の予後予測バイオマーカーとして有用

e0156318_1633480.jpg 海外のこういう報告をみると、女性が多いなぁといつも思います。

Jónsdóttir B, et al.
ST2 Predicts Mortality In Patients With Acute Hypercapnic Respiratory Failure Treated With Noninvasive Positive Pressure Ventilation.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2019 Oct 23;14:2385-2393.


背景:
 急性II型呼吸不全(AHRF)患者は、しばしばNPPV治療で治療される。この不均一な患者集団において、死亡やアウトカムを予測する臨床ツールは不足している。

目的:
 AHRF患者の治療選択肢を考慮するうえで、心ストレスに対するバイオマーカーとして知られているIL-1受容体類似タンパクST2が、NPPV治療を受けているAHRF患者の死亡を予測する役割があるかどうか調べた。ベースラインおよび治療12時間後のST2の変化を調べた。

方法:
 AHRFでNPPV治療を受けた46人が登録された。背景のデータと臨床パラメータが収集され、治療のさまざまな時点で血液検体が採取された。18ヶ月追跡において、Cox比例ハザードモデルを用いてST2の死亡予測能が調べられた。

結果:
 46人の年齢中央値は77.1歳(IQR68.7–84.0歳)、65%が女性だった。87%が現喫煙者だった。
 46人のうち、34人がCOPD増悪、8人が急性心不全、4人が肥満低換気症候群の急性増悪だった。ST2は、短期および長期の死亡を予測する独立因子だった。ST2が1標準偏差増えると28日死亡のハザード比は11.00(95%信頼区間1.8-67.2、p=0.009)、18ヶ月死亡のハザード比は2.11(95%信頼区間1.4-3.2、p=0.001)となった。主に症例数が多かったCOPD急性増悪でのリスクが影響しており、特に初期28日以内の死亡が多かった。治療開始12時間のあいだのST2上昇は、治療アウトカムを予測しなかった。
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(文献より引用)

結論:
 NPPV治療を受けたAHRF患者において、短期死亡の予測因子としてST2についてさらに検証を重ねる必要がある。




by otowelt | 2019-12-02 20:55 | 気管支喘息・COPD

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