ラーメン店舗数が多い都道府県では脳卒中死亡率が高い
2019年 11月 17日

ラーメンの種類や系統までの解析はしていないので、何ラーメンが危ないのかという議論は難しいかもしれません。
Matsuzono K, et al.
Ramen restaurant prevalence is associated with stroke mortality in Japan: an ecological study
Nutr J 18, 53 (2019) doi:10.1186/s12937-019-0482-y
背景:
脳卒中と栄養の関係が近年調査されてきた。しかし、日本における食事と脳卒中の関係は明らかにされていない。われわれは、ラーメンの消費と脳卒中の死亡率に関連があると仮説を立てた。それを検証すべく、日本の都道府県におけるラーメン店の数と脳卒中死亡率との関連を調査した。
方法:
ピアソンの相関係数を用いて、4種類のレストラン(ラーメン、ファストフード、フレンチまたはイタリアン、うどんまたはそば)のそれぞれの店舗数と、各都道府県の年齢・性別を調整した脳卒中死亡率との関連を評価した。また、コントロールとして、急性心筋梗塞と各レストランとの相関関係も調査した。日本で発表された2017年の国民保険データの動向から、各都道府県の年齢・性別を調整した脳卒中死亡率と急性心筋梗塞死亡率を取得した。各都道府県の各レストラン店舗数に関するデータは、NTTのデータベースから取得した。
結果:
その他のタイプのレストランでは有意差はなかったが、ラーメン店に関しては男女ともに地域脳卒中死亡率と有意に相関していた(r> 0.5)。東北地方と九州南部の脳卒中死亡率が高かった。近畿地方では脳卒中死亡率が低かった。また、ラーメン店舗数と心筋梗塞の死亡率の間には関連はなかった。


結論:
日本では、都道府県のラーメン店の数は、脳卒中死亡率と有意な相関がある。
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by otowelt
| 2019-11-17 00:22
| 内科一般