PAHに対する経口トレプロスチニルの有効性
2019年 12月 19日
皮下注で用いられているトレプロストの経口剤に関する報告です。
White RJ, et al.
Combination Therapy with Oral Treprostinil for Pulmonary Arterial Hypertension: A Double-Blind, Placebo-Controlled Study.
Am J Respir Crit Care Med. 2019 Nov 25. doi: 10.1164/rccm.201908-1640OC.
背景:
経口トレプロスチニルは、肺動脈性肺高血圧症(PAH)患者の運動耐容能を向上させえるが、臨床アウトカムへの影響は不明である。
目的:
承認された経口単剤療法を最近開始したPAH患者における最初の臨床悪化イベントまでの期間において、プラセボと比べた経口トレプロスチニルの効果を評価すること。
方法:
event-drivenの二重盲検試験において、われわれは690人のPAH患者を1:1の割合でランダムにプラセボあるいは経口トレプロスチニル徐放性剤1日3回に割り付けた。適格患者は、ランダム化から30日より前に経口単剤治療を受けており、6分間歩行距離が150m以上のものとした。プライマリエンドポイントは、初回の臨床悪化イベント(死亡、PAH悪化による入院、吸入あるいは静注プロスタサイクリン治療の開始、病勢進行、長期臨床反応不良)までの期間とした。
結果:
経口トレプロスチニル群26%、プラセボ群36%で臨床悪化イベントが起こった(ハザード比0.74、95%信頼区間0.56-0.97、p=0.028)。機能分類、Borgスケール、Np-proBNPを含むキー疾患ステータスは、24週時点およびそれを超えても経口トレプロスチニル群が良好だった。非侵襲的リスク層別化解析では、経口トレプロスチニル群の患者は、ベースラインでの死亡リスクが実質的に高いが、12〜60週目の試験では低いリスクプロファイルを達成した。経口トレプロスチニル群のもっともよくみられた副作用イベントは、頭痛、下痢、紅潮、嘔気、嘔吐だった。 (文献より引用)
結論:
PAH患者において、経口トレプロスチニルを経口単剤治療に加えることは、臨床悪化のリスクを減らす。
White RJ, et al.
Combination Therapy with Oral Treprostinil for Pulmonary Arterial Hypertension: A Double-Blind, Placebo-Controlled Study.
Am J Respir Crit Care Med. 2019 Nov 25. doi: 10.1164/rccm.201908-1640OC.
背景:
経口トレプロスチニルは、肺動脈性肺高血圧症(PAH)患者の運動耐容能を向上させえるが、臨床アウトカムへの影響は不明である。
目的:
承認された経口単剤療法を最近開始したPAH患者における最初の臨床悪化イベントまでの期間において、プラセボと比べた経口トレプロスチニルの効果を評価すること。
方法:
event-drivenの二重盲検試験において、われわれは690人のPAH患者を1:1の割合でランダムにプラセボあるいは経口トレプロスチニル徐放性剤1日3回に割り付けた。適格患者は、ランダム化から30日より前に経口単剤治療を受けており、6分間歩行距離が150m以上のものとした。プライマリエンドポイントは、初回の臨床悪化イベント(死亡、PAH悪化による入院、吸入あるいは静注プロスタサイクリン治療の開始、病勢進行、長期臨床反応不良)までの期間とした。
結果:
経口トレプロスチニル群26%、プラセボ群36%で臨床悪化イベントが起こった(ハザード比0.74、95%信頼区間0.56-0.97、p=0.028)。機能分類、Borgスケール、Np-proBNPを含むキー疾患ステータスは、24週時点およびそれを超えても経口トレプロスチニル群が良好だった。非侵襲的リスク層別化解析では、経口トレプロスチニル群の患者は、ベースラインでの死亡リスクが実質的に高いが、12〜60週目の試験では低いリスクプロファイルを達成した。経口トレプロスチニル群のもっともよくみられた副作用イベントは、頭痛、下痢、紅潮、嘔気、嘔吐だった。
結論:
PAH患者において、経口トレプロスチニルを経口単剤治療に加えることは、臨床悪化のリスクを減らす。
by otowelt
| 2019-12-19 00:44
| 呼吸器その他