肺胞微石症におけるSLC34A2の新規対立遺伝子多型
2020年 01月 30日
14年目の呼吸器内科医ですが、これまで1人しか目にしたことがありません。
遺伝子変異により、肺胞内のリンイオンの除去が阻害され、肺胞内でカルシウムが沈着することがこの疾患の本態です。
Jönsson ÅLM, et al.
Eight novel variants in the SLC34A2 gene in pulmonary alveolar microlithiasis.
Eur Respir J. 2019 Dec 12. pii: 1900806. doi: 10.1183/13993003.00806-2019.
背景:
肺胞微石症(PAM)は、II型肺胞上皮細胞に発現するリンの運搬タンパクをコードするSLC34A2遺伝子の変異によって起こる疾患である。PAMは肺胞にリン酸カルシウム結石が沈着することを特徴としており、肺の機能異常をもたらす。SLC34A2遺伝子変異スペクトラムはまだあまり検証されておらず、ジェノタイプ-フェノタイプの相関があるのかどうかも分かっていない。
方法:
われわれは14人のPAM患者および4人の近親者からDNAを採取し、SLC34A2のコード領域を直接DNAシーケンスで分析した。表現型の特徴を同定すべく、臨床データが収集され、タンパク内の型・局在に基づいて、各変異の重症度スコアが作成された。
結果:
われわれはPAM患者14人において、SLC34A2の新しい対立遺伝子変異多型を8つ同定した。これらのうち4つがナンセンス変異で、3つがミスセンス変異で、1つはスプライス部位変異だった。1人の患者は2つの異なる変異に対してヘテロ接合型で、他の患者はすべてホモ接合型だった。4人は無症状で、10人が有症状だった。疾患重症度は、変異重症度と関連していた。 (文献より引用:疾患重症度と変異重症度)
結論:
PAMにおけるSLC34A2の重要な役割を提示した。これは、PAMの多様な疾患スペクトラムをあらわす。SLC34A2変異は全患者で同定され、8つの新しいい対立遺伝子変異多型が発見された。疾患重症度と変異重症度には関連があったが、さらに多くの患者において検証する必要がある。
遺伝子変異により、肺胞内のリンイオンの除去が阻害され、肺胞内でカルシウムが沈着することがこの疾患の本態です。
Jönsson ÅLM, et al.
Eight novel variants in the SLC34A2 gene in pulmonary alveolar microlithiasis.
Eur Respir J. 2019 Dec 12. pii: 1900806. doi: 10.1183/13993003.00806-2019.
背景:
肺胞微石症(PAM)は、II型肺胞上皮細胞に発現するリンの運搬タンパクをコードするSLC34A2遺伝子の変異によって起こる疾患である。PAMは肺胞にリン酸カルシウム結石が沈着することを特徴としており、肺の機能異常をもたらす。SLC34A2遺伝子変異スペクトラムはまだあまり検証されておらず、ジェノタイプ-フェノタイプの相関があるのかどうかも分かっていない。
方法:
われわれは14人のPAM患者および4人の近親者からDNAを採取し、SLC34A2のコード領域を直接DNAシーケンスで分析した。表現型の特徴を同定すべく、臨床データが収集され、タンパク内の型・局在に基づいて、各変異の重症度スコアが作成された。
結果:
われわれはPAM患者14人において、SLC34A2の新しい対立遺伝子変異多型を8つ同定した。これらのうち4つがナンセンス変異で、3つがミスセンス変異で、1つはスプライス部位変異だった。1人の患者は2つの異なる変異に対してヘテロ接合型で、他の患者はすべてホモ接合型だった。4人は無症状で、10人が有症状だった。疾患重症度は、変異重症度と関連していた。
結論:
PAMにおけるSLC34A2の重要な役割を提示した。これは、PAMの多様な疾患スペクトラムをあらわす。SLC34A2変異は全患者で同定され、8つの新しいい対立遺伝子変異多型が発見された。疾患重症度と変異重症度には関連があったが、さらに多くの患者において検証する必要がある。
by otowelt
| 2020-01-30 00:31
| びまん性肺疾患