クリスマスBMJ2019:イギリスの新年の叙勲にはバイアスが存在する
2019年 12月 19日

John A Emelifeonwu, et al.
Bend it like Beckham or fix them like Florence—proportional representation of healthcare in New Year honours: an observational study
BMJ 2019; 367 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.l6721
目的:
新年の叙勲(NYH)を受け取った医療従事者の比例代表を、他の業界の労働者と比較し、NYHシステムに性別・地理的バイアスがあるかどうかを判断すること。
デザイン:
イギリス労働者の比例代表におけるNYHの観察研究。性別と地理的因子についてのサブグループ解析。
参加者::
2009年~2018年までNYHを受賞した人。
アウトカム:
イギリスの産業、性別、地域に基づいたNYHを受賞する絶対リスク。 他業界と比較して、医療職種におけるNYH受賞の相対リスク。
結果:
2009年~2018年に10989人のNYH受賞者が同定され、そのうち47%が女性だった。832人(7.6%)が医療関連の職種であった。スポーツ・芸術/メディアで働く人々は、医療の業種よりもNYHを受賞する可能性が高かった(それぞれ、相対リスク22.01、95%信頼区間19.91~24.34、相対リスク5.84、95%信頼区間5.31~6.44)。医療サービスの業種と、科学/テクノロジーの分野では有意差はなかった(P=0.22)。34% (3741人)の受賞者が、ロンドンおよびイングランド南東部に居住しており、高位の叙勲1447のうち496(34%)は女性に授与された。

結論:
労働者の規模に鑑みて、医療の業種におけるキャリアは、その他の業界のキャリアほど「名誉」とは言えない。NYHには、地理的および性別のバイアスが存在する可能性もある。
by otowelt
| 2019-12-19 15:32
| その他